アルジャーノンに花束を2017、終演
チャーリー・ゴードン役の町屋圭祐です。

劇団昴公演『アルジャーノンに花束を』全10ステージが終演しました。
ご来場下さったお客様、ご観劇頂き、本当にありがとうございました。

観劇して下さった舞台は、すでに、ひとりひとりのお客様のものです。
心象風景です。
その景色が、少しでもお客様の心のひだを、くすぐったり、掴んで揺さぶったりする事ができていたら、僕は幸せです。


*********


千秋楽を終え、ふと、
自分のことを振り返りますと…。

稽古が始まったのが4月27日。
その日から、チャーリー・ゴードンになるためにいろいろとやってきました。

今にしてみれば、稽古場に向かうのは、楽しい闘い、であったと思います。
演出家との、共演者との、闘いです。
「今日の稽古…、
ニーマー教授はどうチャーリーを攻めてくるかな…?
パン屋の人達は、どんな風にチャーリーを巻き込んで来るのかな…?」
「演出の菊地准さんは、それをどう見て、どんな新しいオファーを出すのかな?」
そんな積み重ねで稽古が過ぎて行きました。


でもやはり、苦しい時期もありました。
家に帰って布団に入っても、准さんが酔っ払って僕にダメ出しをこんこんと行う夢を見たりしました。
また、
2段ベットの上段に僕が寝ていて、下の段を見ると准さんがイビキをかいて寝ている、という夢を見ることもありました。
ありゃ悪夢でしたね…(笑)
今思えば、善きおもひで、です。

稽古初日から千秋楽まで、本当にあっという間でした。
こんなに早く過ぎた2ヶ月は、僕は初めてでした。

今回、チャーリー・ゴードンという役をやらせて頂いた事が、僕自身にどんな影響を及ぼしたのか…今の僕にはまだ分かりません。
きっと、5年、10年経ったときに、気付く事なのかも知れません。


********


今回、僕は主人公ということもあり、たくさんのお客様にお声がけ頂きました。

毎ステージ、終演後にロビーに出ると、たくさんのお客様がいらっしゃいます。
いろんな表情が見えます。
笑顔、泣き顔、何かをこらえる顔…。
いろんな声が聞こえます。
笑い声やら、溜め息やら…。


この、お客様との距離間は、これからも大切にしていきたいです。
例えるなら、有機野菜農園みたいに…。
大規模ではないけれど、消費者の方々に、心にも、身体にも、健康なニンジンを食べて貰う農家でありたい。
お客様の、食べている表情が見える、パリポリッという咀嚼が聞こえる、そんな距離間で、美味しいお芝居を提供して行ければ良いなと思いました。
昴は、そんな劇団であって欲しいです。
大量に、農薬まみれのニンジンを不特定多数の消費者に提供するのではなく…。



ご来場本当にありがとうございました。
栄養満点ニンジンを届けたい…そんな劇団昴を、これからも、どうぞよろしくお願い致します。



| 稽古場日記::アルジャーノンに花束を | 06:26 | comments (x) | trackback (x) |

  
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