色んな愛
新準劇団員の賀原美空(がはらみく)です。
2回目のブログ投稿になります!


さて、私演じる洗濯女達は、歌中で

夫への愛、性愛、子供への愛

について語っています。
全て同じ「愛」ですが、色も形もまったく違うものになっています。
私は全て「愛」と表現しましたが、もしかすると違う言葉の方が合う人もいるかも知れません。

人によって体現の仕方が様々な「愛」

夫への愛は、シャツをいつも綺麗にしておくとか、いつも温かいご飯が食べれるように準備しておくとか、そんなことで体現してみたり…、
子供への愛は叱ることだったり、褒めることだったり…、
性愛はとにかく情熱的に本能的に…、

とか色々考えみますが、きっと人によって全く違う答えが出てくるのが「愛」。
人によって解釈が全く違うので、「愛」を伝えてるつもりが全く別のものとして相手に受け取られてしまったり、自分も人からの「愛」をうまく受け取れていなかったり、そんなことが沢山あるのではと思います。

今回、お話の主軸であるイェルマ、フアン夫婦にもそういうところがあるかもしれません。

そこで、私は普段、色んな「愛」を見逃してしまっているのではないかと思い、身近な人が持っている「愛」とはどんなものなのか、考えてみました。
そこで思い浮かんだのが、洗濯女として一緒にお芝居させていただいている、奥原さんと大矢さん





(左から賀原、大矢朋子さん、奥原千加さん)

洗濯女としてはカースト上位なお二方ですが、普段は若手にもとても気さくに話しかけてくださります。
若手のみが参加する舞台の作業日には、毎度カップ麺などを買ってきてくださり、その「愛」にお腹も心も満たしていただいております。

奥原さんは稽古が始まる前から私が担っていた宣伝活動の手助けをしていただいたり、昨日も若手の搬入作業にサラッと紛れて、奥原さん自身より大きそうな荷物を運んでくださったり、何か大変な時に必ず助け舟を出してくださります。

大矢さんは「お腹が空いてる子は見てられない…!」というお言葉を聞いた時から、聖母様だと勝手に思っています。
通し稽古の前にチョコレートを配ってくださったり、今日も稽古後にピーナッツチョコをいただきました。
一年目で何かと不慣れな私に、いつも的確なアドバイスをくださります。

お二人だけでなく、色んな「愛」に溢れた先輩方に囲まれ、とても恵まれた環境で劇団員としての初舞台を迎えさせていただくことができました。
語り出すとキリがないので、次にブログを書ける機会が来たら、その時に…!

明日10/6は初日!!
臆せず、スペインの情熱をお届けします。
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『イェルマ』 | 00:17 | comments (x) | trackback (x) |
詩闘!
暑い日が少なくなり、段々と秋を感じる季節となりました。
先日、中秋の名月を稽古後に見たものの写真を撮り忘れて後悔している
新準劇団員の中島鱗(なかじま りん)です!

前回のブログ当番の時は劇場について書いたので、今回は作品について触れたいと思います!

作者のロルカをWikipediaで検索すると「劇作家」の前に「詩人」と出てきます。それだけにイェルマの台本にも詩が沢山登場します。
これまで台詞を「詩的だな〜」と思ったことは何度もありますが、「詩」として書いてある戯曲に出会ったことが無かったので、オーディションを受ける際に、頂いた台本を読んで驚きました(^_^;)

今回、ロルカの詩たちに素敵な音楽をのせてくださったのは 作曲・編曲家の寺田テツオさんと助手の北村友佳さんです。
お二人の曲はどの曲も耳に残りやすく、自分が出ていない場面の曲でも覚えてしまうほどです(*^^*)
稽古終わり、新準劇団員の賀原美空ちゃんと裁縫をしていた所気が付いたらイェルマ(市川奈央子さん)が歌う「可愛い坊や」を2人で口ずさんでしまっていました(笑)


洗濯女6として出演する「洗濯場」でも歌がありますが、先日の稽古で振付をしてくださっている明羽さんに「自分達がこの曲のリズムを作り出して欲しい」とご指示いただきました。
過去にミュージカルに出演していた時にも
「何故ここで歌うのか考えなさい!」と言われた事があり、何故歌うのか?どうしたらこのリズムでこの歌詞を言いたくなるのか?問題と格闘中です(>_<)

音楽関連で………
今回の曲の中にはコーラスの部分もあり、コーラス部隊は、舞台裏にあるこちらのマイクから客席に歌声を届けます♪


皆で素敵なハーモニーを奏でられるよう日々訓練しています!
私たち3人(左から 山田梅 中島鱗 賀原美空)は、ハモリにも挑戦します!!


中々難易度が高いですが、、、絶対綺麗な3度ハモリを響かせます!

チケット売り切れの回も出てきております!
気になる!と思ってくださった方、是非ご予約お待ちしております!!
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『イェルマ』 | 08:08 | comments (x) | trackback (x) |
ご縁
こんにちは!ブログが段々と2巡目に入りました。本日のブログ担当は準劇団員の関谷あづみです!

昨日(9月29日)は中秋の名月と満月が重なるという幸運な日でした。みなさんはまん丸なお月様を眺められましたか?私は月を見続けて歩いていたら柵にぶつかりました‥。歩くなら前を見ないとですね‥!


今年度、準劇団員に上がったメンバーは昨年からできた劇団昴附属養成所の1期生出身なのです。
1年間、演技・歌唱・ダンスの授業をメインとし、特別講義としてアテレコ・ステージファイト・演劇の歴史(座学)などを学び、最後に修了公演を迎えます。

今回「イェルマ」に昨年お世話になった先生方がいらっしゃるのでご紹介いたします!




まずはこちらのお二方!



寺内よりえさん(左)と林佳代子さん(右)!
天真爛漫元気ハツラツ、台本にいつもかじりついているよりえさんと役の多面性に挑んでいく佳代子さん。お二人には授業でフレージングなど読み方の基本的なものから、役者として役としての基盤を叩き込んでいただきました。また私たちの個性をとてもよくみてくださり、自分の中に秘めている可能性を引き出す導きをしてくださいました。
今回も立ち稽古に入ってからお二人の役者としての姿勢に毎日刺激をもらいます!自分で考えて、言語化して、試していく。そして演出家や振付師、音楽家の皆様とすりあわせていく。そして二人揃って面倒見がとてもいいのです!私も何度も助けていただきました!
これからもお二人についていきますっ!!




そしてこの方がいないと何も始まらなかった‥!!磯辺万沙子さん(右)です!



ザ・サード・ステージのトップとして制作に入り各方面で指揮をとってくださり、ご自身が出演されていた『WE HAPPY FEW われら幸運な少数』のときには並行して動いてくださってました。
昨年は10月の授業から終了公演まで約5ヶ月お世話になりました!
万沙子さんには挨拶の大切さから芝居をする時の準備を含めた姿勢、キャラクターについての考え方などを丁寧に教わりました。
一人ひとり丁寧にみてくださり、まるで母のようでした‥っっ!


私は外部で活動してから養成所に入りましたが、先生方が親身になって接してくださったので今日の私がいると思います。
人生という旅で出会える数は有限ですが、いつも新しい【ご縁】にわくわくします!
『イェルマ』に出会えたのもご縁。このメンバーで作れるのもご縁。感謝です‥!


劇団昴附属養成所3期生の募集が来年1月から始まります。
みなさまに出会えるご縁、楽しみですっ!ご応募、お待ちしております!


関谷あづみでした!
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『イェルマ』 | 09:14 | comments (x) | trackback (x) |
【詩】のご紹介
 【隣村の老婆=リンバァ】の寺内よりえです。

本番迄約1週間!
色んな意味で最後の仕上げの時期です。

 私達が煮上がる迄、ブログをご覧の皆様にはひと息ついて頂こうと思い、【詩】をご紹介します。
 今公演のパンフレットのキャストインタビューで「好きな詩人について教えて下さい」というコーナーがあります。
ロルカが詩人でもあり、その繋がりです。
そこでお答えした詩ですが、文字数の関係で〈好きな理由〉しか提示できませんでしたので全文をご紹介させて頂きますネ。

フランスの詩人
ジュール•シュペルヴィエル
『樹』

むかし愛情があった、いろいろの優しい感情があった、
それが木になった。
この上なく上品な言葉があった、
いまはそれが木になり、小枝や葉むらになった。
恋する心臓にまとう綺麗な着物があった、
女だったか、それとも男だったか?
それもいまは木になって うわべには心が見えない。
枝を折って筋を見つめても
何も言わない
少なくとも人間の耳にはわからない。
折れ口は一言も語らず ひたすらの沈黙だけが
あらゆる細い筋からあふれ そこを小さな蟻が這って行く。

何と体をよじるのだ 樹は あらゆる方角へ行くかのように、
それでいて一歩も動くでなしに!
風が空から 樹を進ませようと躍起になる。
あれは樹を むらがる鳥の中でも
普通より形の大きい 一種の鳥にしたいのだろう。
だが樹の方はそ知らぬ顔だ。
知らなければならない 四季を通じて一本の樹であること、もっと口をつぐみ じっと見つめること、
人間の言葉を聴き 決して答えないこと、
知らなければならない 一枚の葉にそっくり自分を移し
そして それが飛び去って行くのを見送ること。

 
 如何でしょう⁉︎
パンフレットのこの詩が好きな理由と見比べて、皆さんなりに想像を膨らませて見て下さいネ。

 最後に新メンバーのご紹介です。
子供が欲しいイェルマ、でも授かる事が出来ない。
葛藤の末イェルマは…
『イェルマ』のクライマックスのシーン、他のアクションを担当して下さいました。
【梶 武志】さん です。





 梶さんは、演出家の金澤菜乃英さんとのお仕事の繋がりで今回参戦して下さいました。
アクション指導•演技指導•作•演出…とマルチにご活躍の方です。
とても素晴らしいシーンになっています。瞬きなしでご覧下さい‼︎
お待ちしています‼️
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『イェルマ』 | 00:48 | comments (x) | trackback (x) |
わたしたちの1日
『イェルマ』、稽古もいよいよ佳境です!

ブログ当番2度目、準劇団員の横井麻子(ヨコイアサコ)です。

稽古は大詰め、最近は通し稽古をすることが多くなりました。

1ヶ月程ある稽古の中では、大体決まった流れがあります。

最初はシーンごとに稽古し、少しずつシーンを繋げて、最後は何度も通してみる。

少しずつ少しずつ、ピースを繋ぎ合わせていくように、一つのお話を作っていきます。

という訳で、ある1日の稽古をご紹介します!


▼13:00 集合&稽古開始(2幕1場)

一番最初に稽古場に来るのは座組の若手です!

稽古開始より前に来て、鍵を開けてお掃除して皆が気持ちよく稽古できるよう、稽古場を整えます!


この日は抜き稽古なので、シーンごとに稽古。

該当シーンの出演者たちはこの時間までに稽古場に来て、各々準備をします。

ストレッチしたり声出ししたりご飯食べたり談笑したり…稽古場に来るのも1時間前だったり直前だったり。

来る時間も過ごし方も人それぞれです(⁠•⁠‿⁠•⁠)

ちなみに、イェルマ役の市川さんはいつもとても早く来られます(⁠^⁠^⁠)


▼16:00 別シーンの稽古(2幕2場)

時間通りに進んだり進まなかったり(⁠•⁠‿⁠•⁠)

少し休んで次のシーンの稽古にうつります。

この時間までに、該当の役者は稽古場に入ります。

以前からその流れはあるものの、コロナ禍以降は自分のシーンだけ稽古場に入る、ということも多くなりました。

一番流行していた頃は本当に、稽古場ってこんなに人いないもんだっけ…!?と思ったこともありました…

人がいっぱいいると、それだけで楽しくなります(⁠^⁠^⁠)


●18:00 また別シーンの稽古(2幕3場)


こちらも今までと同じく、該当の役者はこの時間までに入って準備します。

ところで…この2幕3場が!スゴイんです!!

静と動、どちらも兼ね備えたこの場面。

皆さんがどう捉えてくださるのか、私はとても楽しみです。

是非ご覧になって感想をお聞かせください♪


そして20:00、稽古は終了します。

その後個人練等あったのち、Pitならではかもしれませんが、舞台仕込みが始まります。

こちらも毎日少しずつ少しずつ、作り上げていきます。

舞台監督の三輪さんの指示に従い、本日の作業を終わらせて、ようやく1日が終了です。


こんな1日が、この一ヶ月ほど毎日のように繰り返されています!

明日も明後日も、Pitには人が居ない日がありません。

是非とも、全員で体当たりで挑んだ集大成を観に来てくださいね!

| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『イェルマ』 | 16:22 | comments (x) | trackback (x) |
芸術の秋
2回目の執筆をさせていただきます。福田匡伸です。皆様いかがお過ごしでしょうか?
9月もあと数日、気温も下がり一気に秋の様相を見せ始めました。


さて、今週より通し稽古が始まり『イェルマ』の舞台も着々と完成に近づいてきています。
そして通しで改めて『イェルマ』で紡がれる台詞の美しさを感じております。

作者である、フェデリコ・ガルシーア・ロルカは劇作家であると共に詩人でもあり、絵も描きピアノも演奏し即興で歌も作っていた多才な芸術家でした。そんな彼が『イェルマ』に込めた子どもを授かることへの想いは、時に心地よく、時に生々しさをもって僕の胸に突き刺さります。
まさに芸術に愛された彼の世界観をいかに表現するか、役者として誇らしさを感じずにはいられません。

今回の『イェルマ』でも台詞と歌、体全体で、観客の皆様に現代にも通じる彼の想いを届けたいと思います。


写真は自分達が出ているシーンを表しているメンズチームです。


(左から洲本大輔、永井誠、宮崎貴宜、福田匡伸)

これは…一体何を表しているのか(笑)
是非芸術の秋にpit昴で『イェルマ』をお楽しみください。

※注意※
本当はこのようなシーンはありませんのでご安心ください。

男2役 福田匡伸(ふくだまさのぶ)
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『イェルマ』 | 16:18 | comments (x) | trackback (x) |
密度上昇中。
こんにちは。
本日の担当はブログ初めましての準劇団員、洗濯女1・女1役の山田梅(やまだうめ)でございます。
よろしくお願いいたします。

さてさて、劇団昴ザ・サード・ステージ『イェルマ』、本番まで2週間を切りました!
わ〜〜〜〜!!!
早すぎて焦る気持ちと、早くお客様にお見せしたいわくわくで、心がてんやわんやです。

過ごしやすい気温になってきた世の中に逆らって、稽古場は日々熱を増しております。

『イェルマ』は1930年代のスペインが舞台なのですが、さすが情熱の国スペインのお話なだけあって、登場人物たちの熱量が並じゃないです。

なんでしょう。なんというか、現代とは濃さが違う感じ。濃密。渦巻いてます。
つるつるさらさらではなくて、ざらざらどろどろなイメージ。
においがある感じです。土とか水とか人とか。

世間だとか固定観念だとか家だとか、なにかに縛られながら、でも力強く生きる女性たちは、人間らしい生命力に溢れていて面白いです。
やっぱり人は綺麗なものだけじゃ出来てなくて、そこが面白いなぁと。

それぞれ役づくりに励む役者たちですが、稽古の初めの頃に演出の金澤さんが仰った言葉がとても印象的でした。
「役づくりに迷ったら、より負荷のかかる方を選びましょう」

われわれ現代人がロルカの世界にたどり着くためには、普段のままの感覚では難しく、闘っていかなければなりません。

稽古場ではみんな試行錯誤の毎日です。
苦しい場面にたくさんのものを抱えて果敢に挑んでいらっしゃるイェルマ役の市川奈央子さんをはじめ、みんなの闘っているお芝居を見ているとぎゅっと鷲掴みにされます。いや、もう、ほんとに観ていただきたい!

妻イェルマと夫フアンがどんな結論にいたるのか、ぜひ劇場でヒリヒリしながら見届けてください。

私もより面白いものをお届け出来ますよう、まだまだまだまだ挑みます。

以上、山田梅でした。
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『イェルマ』 | 10:58 | comments (x) | trackback (x) |
情熱のトリガー
おはようございます!
今回のブログ担当は、準劇団員の夏目陽希(なつめはるき)です。
初めてのサード公演!
私は「メス」「洗濯女(モニカ)」の二役を演じます。


お稽古前に舞台を独り占めしてました。
ふざけているように見えますが、しっかりと身体の準備していきます〜


突然ですが、皆さまは「情念」という言葉を聞いて何を思い浮かべますか?

好きな人に告白できなかった後悔とか
自分にはないものを持っている人に嫉妬したり
あの時こうしていればよかったのにとか
解決しようもないものをずっと待ってしまう
ドロドロとしたすっきりしない気持ちになったことは
誰でも一度はあるのではないでしょうか。

『イェルマ』に登場するキャラクターは皆それぞれ情念を抱えながら生活しています。
現代のわたしたちと同じですね!
1930年ごろの作品ですが、現代を生きるわたしたちも「あーわかる、わかる!」と共感する部分も多いので、楽しんでいただけると思います!!

生きるって苦しいですからずっとモヤモヤが晴れないときもあります。
でもそういう時だからこそ、なんとかして自分の力で舵を切りたいと私は強く思っているんです。

同じ後悔をしたくない!
私をわかってほしい!
そうやって自分を鼓舞しています。
毎日毎日、己との戦いです(笑)

そして気がついたことは、何かを為すためには情熱だけではなく「情念」も必要な要素だということ!
イェルマ、フアン、全ての登場人物が抱える情熱の裏にある「情念」を感じていただけたら幸いです。
そのためにもわたしたち役者は、スタッフさん、制作さんをはじめ、周りの方々に支えていただきながら全身全霊で臨みます!!!


最後になりますがメスの紹介を少し(洗濯女は他の方が紹介してくださっているので割愛します…)。

メスというのは、生殖行為の象徴であり、本能的に快楽を求める情熱的な役でございます!
今まで健気、純粋、善良、真面目な役に御縁がございましたので今回大変驚きましたが、メスができてとても嬉しいです!!
新しいことに挑戦する機会をいただき、毎日興奮しております!!!身体は筋肉痛の嵐です!
NEWタイプの夏目を、是非劇場でお確かめくださいませ。



オス役の宮崎貴宜さんと私♪
この日はおそろコーデでした!
役とは真逆なさわやかな写真。
本番を見終わった時、きっとあなたは、もう一度こちらの写真を見たくなることでしょう…(^^)


皆さまのご来場を心よりお待ちしております!

夏目陽希
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『イェルマ』 | 12:54 | comments (x) | trackback (x) |
似ている二人
初めまして、準劇団員の賀原美空(がはらみく)です。
入団一年目、初のブログ投稿です!

『イェルマ』が劇団での初舞台となります。

初舞台の役柄は、なんと洗濯女2と女2です。
2という数字にご縁があるのでしょうか(笑)

この二役、勝手に名前をつけております。

洗濯女2が「ジョセフィーナ」
女2が「ジョセフィーヌ」です。

敢えて似た名前にしたわけではないのです。

元々、洗濯女2のみに「ジョセフィー"ナ"」と名付けていたのですが、度々「ジョセフィー"ヌ"」と間違えられるので、なんだか愛着が湧いてきてしまって、まだ名前をつけていなかった女2の方につけることにしました(笑)

似た名前の二人ですが、境遇は正反対です。(ここからは私の妄想設定話です)

まず、洗濯女「ジョセフィーナ」は27歳で、5歳の男の子と7歳の男の子の二児の母です。
旦那はワイン用のブドウ農家で、自分からアプローチして恋愛結婚しました。かなり幸せな人生かと思いきや、頻繁に家に来る姑が厄介なんですね…。
日々姑と戦いながら、子供と旦那のお世話に励んでおります。

そして女2「ジョセフィーヌ」は25歳で、既婚者ですが子供はいません。
幼馴染の羊飼いに思いを寄せていたのですが、結婚相手は父親に決められました。
旦那はお金はありますが、自分の父親に似たぶっきらぼうな人で、日々気が滅入る生活をしています。

そんな2人ですが、劇中では日々の抑圧から解放される瞬間を生きています。
そしてその役目を担える私は、とても幸せ者だと思います。

初舞台ですが、臆せず、2人の生き様をお届けします。



名前の似た二人の役紹介をさせていただきましたが、役者にもよく似ていると言われる二人がいます。


それは私(賀原)と、同期の中島鱗(なかじまりん)ちゃんです。







養成所の時から一緒に過ごしている同期で、いつも同じ髪のまとめ方、デコ出しスタイルなので、双子と呼ばれることもあります(笑)
劇中、全てのシーンで一緒なので、とても心強いです。

ダンスがとっても上手なので、皆さま要注目してください!!
私も妖艶な身体裁きを見習って頑張っております。

そろそろ通し稽古…!!
より一層気合を入れて、本番まで一歩一歩、力強く歩んでいきます。
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『イェルマ』 | 09:02 | comments (x) | trackback (x) |
ロルカって...どんな人?
読者の皆さまは、
「スペイン」と聞いて
真っ先に何を思い浮かべるでしょうか?

海外旅行やレジャーがお好きな方ならサグラダ・ファミリアや闘牛、音楽やダンスがお好きな方ならフラメンコ、食いしん坊ならパエリアやイベリコ豚…といった所でしょうか。

僕の場合は、断然『バルセロナ』です。なぁんて、行ったことありませんけど。

バルセロナ五輪を回顧する映像には、必ずと言っていいほどバックに流れる曲『バルセロナ』。フレディー・マーキュリーが作曲し、オペラ歌手モンセラート・カバリエと共作したデュエット曲の傑作です。

…と、前置きが誠に長い永井誠が本日のブログ担当です。羊飼いのビクトルを演じます。


映画『ボヘミアン・ラプソディー』のヒット以来、にわかクイーンファンの増えたこと!ライブエイドを生で観た(もちろん衛星放送で)僕からすれば、「何を今さら」感はあるものの、
フレディーの魅力が世の中に再認識されたことは大きな喜びです。

…と、
『イェルマ』と全く関係ない話が延々続いておりますが…
ご安心ください。戯曲とは直接関わりがないものの、その作者=ガルシア・ロルカとは大いに繋がりがあります。



読み合わせ稽古に際して、このたび翻訳をしてくださいました田尻陽一先生に「イェルマという戯曲について」「かの時代のスペインの国情について」そして「作者ガルシア・ロルカについて」などなど、多岐に渡りレクチャーをしていただきました。

その中で
「ロルカは何ゆえ“スペインの国民的作家”と言われるのか」という僕の質問には、「内戦下での、その鮮烈な最期の影響も大きいだろう」とのお答え。

鮮烈な最期。情熱的な生きざま。
夭折の、国民的芸術家。
裕福な出自と複雑な家庭環境。
同時代の芸術家たちとの交流。相反して抱える孤独。性的マイノリティー。
詩人。グラフィックアーティスト。
ピアノで自作を奏でる演奏家。。

田尻先生は、ロルカの写真も多数用意してくださいました。中にはパートナーと撮ったものも。そのいずれの写真で見ても…スペイン人だから、かも知れませんが…

顔が濃い!!

…以上、で、

思い浮かんでしまうわけです。
同様の特性を持つ孤高のアーティスト=フレディー・マーキュリーが。。

彼の紡ぐ旋律の圧倒的な美しさは、クイーン全盛時まだ子供だった僕でも存分に感じ取ることが出来ました。姉が買ったレコードを、夢中で、それこそ針が擦りきれるまで聴きました。

が、
その『詞』については…謎だらけ。
中高生になって辞書を引き引き調べ、字面通りの意味はとりあえず分かってみたものの…その裏に隠された痛みや悲しみを、果たしてどこまで理解していたことか。。


詩人ロルカの作品、
とりわけ今作『イェルマ』には、物語に沿った情緒豊かな『詩』が幾つも盛り込まれています。素朴な詩、美しい詩。寂しい詩、陰鬱な詩、悦楽的な詩、ちょっと恐ろしい詩…。

ロルカが作り田尻先生に活かしていただいた それらの詩を、
我が身を通して、

時には歌で、

時にはムーブメントで

お客様の心にお伝えすること。
これもまたこの戯曲に挑むうえでの使命。
皆で日々模索しながら、奮闘中です♪
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『イェルマ』 | 00:15 | comments (x) | trackback (x) |

  
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