今日の役者紹介は、エマ役の石井ゆきさんです。
エマさんはアパート側で最年長、戦前のドイツを知っている唯一の登場人物です。ゆきさんは実年齢はエマさんよりずっと若いのですが、歴史の重みのあるセリフをしっかり受け持ってくれています。

実はゆきさん、1990年の『アルジャーノンに花束を』初演キャストでして、チャーリーのお母さん、ローズを演じてました。当時、なんとチャーリー役の牛山さんより年下だったそうです。こういう、年齢の逆転が起こるところが舞台の醍醐味の一つですね。

そして実際に息子さんがいるゆきさん、時々、若手後輩男子に対する対応が「お母さん」モードに見える時があってほのぼのとしちゃいます。

昨年の『グリークス』では、過激な衣裳ではっちゃけた役も演じてましたが、今回は、真逆のしっとりとした役どころ、です。お楽しみに!

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高山佳音里(こうやま かおり)
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『幻の国』 | 19:42 | comments (x) | trackback (x) |
昨日の作業で、客席や舞台、楽屋など少しずつ整ってきました。
今日もチキチキとクライマックスに向けて、アパート側、シュタージ側の稽古が進んでいます。

今日から稽古開始時間が1時間早くなり、終了時間も1時間遅くなりました。
私達はそれぞれ出番がない場面がありますが、演出の日澤さんはそうはいきません…。
稽古時間が伸びた分、尚大変に…。
スレンダーな身体でフットワーク軽く演出をしていく日澤さん、さぞエネルギーを消耗すると思います。
そんな日澤さんの稽古場のお供はカリカリ梅。必ずこれを毎日買って来るようです。

写真は、某大作漫画に対する熱い想いを語る日澤さんと、その隣にいつも座する今回演出助手のミケラこと、木村雅子ちゃん。なかなかいいコンビネーションです。


そして、チケットですが、ポストショートークの日がかなり埋まりつつあります。
平日夜公演は、お座席余裕があります。ぜひ、皆様お誘い合わせの上、ご来場お待ち致しております!



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高山佳音里(こうやま かおり)

| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『幻の国』 | 19:11 | comments (x) | trackback (x) |
昨日は久しぶりに全キャストが集まりました。
普段、アパート側(女性チーム)とシュタージ側(男性チーム)に時間で分かれて稽古していたので、人が沢山いる感じ…

そして、アパート側のシーンで…。
私の、カタリーナとマリア役の落合るみちゃん二人の重い雰囲気のシーンの後、マリアがドアを開けて玄関に向かうところで…るみちゃん、いきなりドアを引いて開けようとするのですが、このドア、押して開けるタイプのドアです。
もう何日も稽古でこのドア開け閉めしてるのに…
しかもここ、マリアのアパートの部屋、という設定なのに…。
しばし、ドアを引きまくって立ち往生したあげく、ようやく押して開けられましたが、見守っていた一同、唖然としました…。
あり得ないミスにしばし落ち込むるみちゃん…。



こんな感じでした。(再現してみました。)
そういえば、るみちゃん、「隣で浮気?」という芝居の時も、ドアに激突して頭を打ち付けたりしてました。るみちゃん、しっかり!

ちなみに、ドイツのドアは、玄関も含め内開きなのですが、部屋の構造上、今回はあえて外開きになっています。
海外でも場合によってはスペースに合わせてドアの開けを変えてるようなので…


この日は、稽古の後、衣裳の藤田さんがいらして、第一回目の衣裳合わせ、時代と東ドイツと双方で、使えない素材やスタイルの縛りがあって結構大変です…。


そして、本日は稽古はお休み。
稽古場で諸々作業をする日です。
集合してみたら、お揃いの劇団Tシャツの人が二組!しかもどちらもピンク!何かやだ、恥ずかしー!



私とるみちゃん、「隣で浮気?」Tシャツ、慎平君と関ちゃん、「街と飛行船」Tシャツ。

さあ、チキチキと作業頑張りましょう!

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高山佳音里(こうやま かおり)
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『幻の国』 | 16:52 | comments (x) | trackback (x) |

多忙が続く制作の高山さんにかわり、本日も落合が担当いたします。

今日は出演者を紹介します。


ロッテ役の関泰子ちゃんです。



女優陣では、一番若手。
私は彼女がオーディションに受かったと聞いた時、深く納得しました。
(東ドイツっぽい)と・・(笑)
関ちゃん本人は普段とてもおしゃれなのですが、なんとなく私のイメージの中の東ドイツの人っぽかったのですよね。

そんな関ちゃんは、いつも明るく、よく気が回る人。今回の役もとってもチャーミングです。

サードでは、制作やスタッフワークも、役者が分担しています。
関ちゃんの担当はチケット。
事務所で常時詰めてくれている非出演者メンバーもいるのですが、
今回出演者達も稽古前の空いている時間には事務所へ電話受付をしに行きます。
関ちゃん、一生懸命みんなにわかるよう、間違いがないよう説明してくれていました。
また、使い慣れていないこりっち(ネットでの予約システム)に苦戦している方にも辛抱強く優しく教えてあげていました。

普段の票券班での仕事の時も、時間があるとどんどん気がついたことをやってくれる、頼もしいメンバーです。

そんな関ちゃんの、いきいきとしたロッテちゃん。
お楽しみに!
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『幻の国』 | 15:44 | comments (x) | trackback (x) |
本日も仕事量過多であっぷあっぷの高山さんに代わり落合が担当いたします。

粛々チキチキと立ち稽古、進んでおります。
役者の理解が足りないところや意識の共有ができてないところまで、根気強く指摘して下さる日澤さんですが・・最近目の下のクマが濃くなってきているのは気のせいでしょうか・・今日はちゅうちゅう吸うタイプのエネルギー飲料を飲んでいるのを初めてお見かけしました・・。
極力、日澤さんの体力精神力を消耗させないよう、ダメを素早く消化し、効率の良い実りの多い稽古にしていきたいものです。
そうそう、今回大役の加藤君も日に日に頰がこけ、体が薄くなっていってる気がします。
彼には何かカロリーの高いものを与えようと思います。

さてさて、本日は稽古と稽古の合間に、藤田さんによる衣装プランの説明がありました!

群がる男優たち。




普通は衣装に関心が高いのは女優なのですが・・平均年齢の高さの違いのせいでしょうか??



女優達も集まってきました。
去年のサードは「グリークス」。とんでもない衣装の人たちもたくさんいました。
それに比べるとアイテム自体は非常に普通。
しかしその分、別の難しさがあるのですよね。
この時代にこの生地はない、とか、このメガネの型はない、など・・。

ただ一つ言えるのは、基本的に華やかなファッションの人はいません!
だって、東ドイツですから。
社会主義国ですから。

| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『幻の国』 | 21:32 | comments (x) | trackback (x) |
本日も、制作・高山嬢はあれやこれやでてんやわんや。
感謝しつつ、落合が代理で担当いたします。



これは、演出助手のミケラ(木村雅子)の作成してくれた年表です。
ミケラは昨年の「グリークス」でも膨大な登場人物達の相関図を作ってくれました。
勿論仕事としての責任感もあるのだと思いますが、多分彼女は根っからのリサーチ好き。
(ちなみにてんやわんや中の高山さんも同じく)
でもこれを書き起こすのはめちゃめちゃ大変だったはず。
恥ずかしがって手だけの写真ですが、ミケラありがとう!

今日の稽古はこの年表に書かれているような難しい内容はほとんど誰も喋っていませんでした。
が!すご〜〜く時間がかかりました!
上下関係縛りやドラマチックな展開がない、ラフで生活感のある場面ほど、舞台の場合は稽古が必要なのだと改めて思いました。
脳の処理能力にいささか難のある私は、途中頭が真っ白になり、打ち合わせたばかりの動きをいきなり激しく間違えました。(ついでに、絡んでいる林佳代子さんが間違えていると思い込んでいた)

「もう一度やりましょう」とにっこり笑う日澤さん。
優しい演出家さんでよかった・・と胸をなでおろしつつも、(いや、実はハラワタ煮えくりかえっているのでは)と疑心暗鬼になるのでした・・。

自分が出ていない場面の稽古も少しだけ今日見たのですが、私の頭真っ白問題とはまたレベルの違う問題で、それぞれみんな課題に取り込んでいました。
稽古ってだんだんマゾヒスティックな快感になってくるのですよね。
「ああ、私をもっと追い込んで!」と。

もっともっと追い込まれましょう!


| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『幻の国』 | 21:29 | comments (x) | trackback (x) |

制作で目下大忙しの高山さんに代わり、本日はマリア役・落合が担当させて頂きます。

最近朝型になり、4時5時には起きていらっしゃるという演出家・日澤さんのもと、今日もチキチキ立ち稽古は進みました。
ほぼ全ての場を一旦立ったことになります。
が、動きも芝居もまだまだこれからどんどん可能性を求めて試していきますよー!

今回の作品は、役柄によって出演場面がはっきり分かれています。
よって、日によっては出番がなくお休みの日・時間帯があります。
でも人によっては出ていない場面も見学しにくることも。
芝居好きなんだなあ、熱心だなあ、と嬉しくも思うのですが、自分の役も考えたいだろうに貴重な時間を使って見てくれてると思うと、きた甲斐のある稽古にしなくては・・と、少々緊張もします。
が、緊張している暇はありません。
チキチキやっていきますよ!



写真は、稽古初日のもの。
実は、ある媒体から立ち稽古の写真が欲しいと言って頂き、まだ読みしかやっていなかったのですが、とりあえずで立ち稽古っぽい写真を撮ってみました。
実際には、立ち稽古に作家の古川さんはいらっしゃいませんし、こんな場面もありません。
この場面にいるはずがない人もいる!
でもなかなかいい写真なのでご紹介させて頂きました!

ちなみに、語感の愉快さに魅せられて(?)、私達、やたらとブログ内で「チキチキ」を使用していますが、実際には最近の日澤さんは「チキチキ」を使用されていません!


| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『幻の国』 | 00:14 | comments (x) | trackback (x) |
載ってます!
なんと!『幻の国』の戯曲が、悲劇喜劇9月号に掲載されてるんです!!!



今回、悲劇喜劇70周年記念号なので、読み応えたっぷり、盛り沢山の内容、表紙はノスタルジックな風貌、素敵です。ここに、古川健さんが劇団昴ザ·サード·ステージに書き下ろしてくれた作品が!そして戯曲扉には私達の名前も…!嬉しいです!
こちら、8月7日に発売されており、もちろん書店にもありますが、公演中にPit昴でも販売予定です。さあ、観てから読むか、読んでから観るか…それはあなた次第…。
ただ、上演台本は諸々少ーし違う部分もあります。稽古の中で変わっていくわけでして…。
でもぜひ、書店で見かけたら手に取って見てください!
さて、今日はもう一つ、内容に関するトリビアを。



関泰子ちゃんが一生懸命指している柱の上のところに、薄緑色のテープが貼ってあるのがお分かりでしょうか?実はこれ、ベルリンの壁の平均的な高さなの3メートル60センチの位置です。実際にこうして印を付けてみると、かなり高い…。キャストの中で1番小柄な関ちゃんの側だと余計高く感じます。
これが長々と続いてる訳です。
我々が見覚えのあるベルリンの壁は、カラフルでアートな落書きがある壁ですが、それは西側、つまり西ベルリン側から見た壁です。その向こうの東ドイツ側はそういうものもなく、ひたすらグレーの壁か威圧的に立っていたんですね…。

さて、明日もチキチキ頑張りましょう!!!
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高山佳音里(こうやま かおり)
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『幻の国』 | 23:02 | comments (x) | trackback (x) |
改めまして
しばらく、写真がうまくアップできなくて、地味なブログになってしまってました。


改めまして、劇団チョコレートケーキ『幻の国』劇作家の古川さんと日澤さんをご紹介します。
今大注目の骨太な作品を数多く作っている劇団チョコレートケーキ、通称(?)劇チョコさんのお二人とコラボできるのは本当に刺激的です。



左が演出の日澤雄介さん、右が劇作家の古川健さん。

日澤さんは、飄々とした雰囲気で、非常に的確な演出をする方です。もう、役者皆、内面まで見抜かれまくってるのでは?と思うくらい…。


劇作家の古川さんは、今回も物凄く豊富な知識を持って、独特な世界を作り上げてくれました。
東ドイツを描いた舞台ってなかなかないですよね、
役者一同、東ドイツについて詰め込み猛勉強しつつ稽古に取り組んでます。



こちら、読み合わせの時の様子です。読み合わせ中は毎日、日澤さんの「さあ、今日もチキチキやっていきましょう!」というかけ声と共に始まってました。チキチキ進んでおりました。
しかし、今回、本が書き上がって、手元に来て、読み合わせをして、キャスティングして、アッと言う間に立ち稽古に突入しました。



こちらの集合写真、実は一人、お仕事で撮影時不在でした。さて、誰がいないのでしょう…?(答えはいずれブログにて)

今週でそろそろ立ち稽古全場面終わります。
これからが楽しみです。
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高山佳音里(こうやま かおり)

| 稽古場日記::ザ・サード・ステージ『幻の国』 | 16:01 | comments (x) | trackback (x) |
九州公演
「ラインの監視」チームは八月五日、約一か月間の九州公演から全員無事に東京に戻りました。

七月三日出発し、先ず北九州では大雨に見舞われ、福岡県、大分県に大きな被害がありました。
豪雨の被害にあわれた地域の皆様にお見舞い申し上げます。
豪雨のあとには鹿児島では地震もありました。このことも大きな出来事でした。

豪雨の影響も大きかった状況のなか、小倉では客席には市民劇場の会員の皆様でいっぱいで、胸が熱くなりました。予想外の自然災害で休演することは一度もなく、全行程29ステージ滞りなく全うすることが出来たことは、各地の市民劇場の皆様のお心遣いのおかげと感謝しております。

 九演連の皆様には大歓迎をしていただきました。
温かいおもてなし、熱い拍手、搬入、搬出のお手伝い、そして私たちがスムーズに進行出来る様に考え抜かれたスケジュール。そして私は、仲間の皆さんのフォローのおかげで、東京での稽古疲れも、旅の準備のストレスも徐々に回復し、上り調子で元気になり、照りつける太陽、蝉の声、夏の暑さが気持ちよく感じられる毎日になりました。

 殆どが九州の街中の公演だったなか、今回の巡演の千秋楽の地となった「諫早」は、初めて感じる、街の静けさと温かい気配、木々の緑の多さに癒されました。でもこんなに静かな町の何処から千人以上の方々が集まってくれるのか?……。全く心配には及びませんでした。熱い拍手はもちろんの事、「感動をありがとう」と言う垂れ幕まで用意して下さり、私達は客席と一体となり、幸せな千秋楽を迎える事が出来ました。
各地でこんなにたくさんの皆さんが、私たちの公演を心待ちにしてくださっている事に感謝の気持ちでいっぱいです。そして演劇は今、こういう皆様に支えられていると実感しました。

 三年前、東京でたった五日間の公演だった「ラインの監視」。その公演を見つけてくださり、今回の九州公演に結び付けて下さった九州の演鑑連の皆様の熱意とご努力。私たちはこの喜びをしっかりと受け止め、精一杯の舞台を務めました。この舞台の一員である事に、誇りと、喜びと、そして全国の皆様に見て頂きたい意義のある舞台である、と確信しています。しばらく休むとまた近畿、神奈川での巡演が始まります。

 九州の皆様、本当にありがとうございました。私にとっては「想い出の、最高の夏」になりました。

八月十日   久保田民絵

チラシ
| 稽古場日記::ラインの監視 | 10:13 | comments (x) | trackback (x) |

  
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