第4話 バー店主ユージーン
ギャルビン宮本です。

昨日は衣装合わせ。
「衣装が決まれば演技も決まる」との迷言名言はさておき、徐々にワクワク感と緊張感が高まってくる時期です。

さて



ギャルビン宮本の弁護士修行、『出演者に尋問!』
好評にお応えして、四夜連続一挙放送です。



本日召喚します、ユージーン・ミーハン役の牛山茂さん。
出廷してください。



ギャルビン宮本
「牛山さんとは昨秋『ポーランドの人形遣い』でご一緒したばかりですが、まずは今回のユージーン・ミーハン役への意気込みをひとことお聞かせください。」

ユージーン牛山
「あのさぁミッちゃん(※充さんのこと)、“ユージーン・ミーハン”と言ったって 読書の皆さんにはよくわからないよ、◯◯弁護士とか◯◯医師とかじゃないんだから。
“アイリッシュ・バー『ミーハンズ』のマスター”って言ってくれないと。」

ギャルビン宮本
「確かに。では改めて、アイリッシュ・バー『ミーハンズ』のマスターこと、ユージーン・ミーハン役の牛山さん、意気込みをひとこと。」

ユージーン牛山
「意気込みは、無し!

ギャルビン宮本
「…え!?」

ユージーン牛山
「意気込みは、断固として、無し!

ギャルビン宮本
「あ、あのぉ、…う、牛山さん、これ一応劇団の公式ブログなんですけど…。役への意気込みが無いと言うのはちょっと…。」

ユージーン牛山
「なに言ってんのよ、あるに決まってるでしょ、役への意気込みは! そうじゃなくて、オレの演じるユージーンという人物は、“意気込み”などという りきみ返ったモノを持ってないってこと。

バーだよ!? マスターだよ!?
意気込んで『ヘイッいらっしゃーい!ご注文は?』って言ったら、そりゃ居酒屋のオヤジだよ。

静か~に、客を迎え入れ、客が『いつものヤツを。』と呟くのを、黙って待つ。

そんな、疲れたオトナが癒やされに訪れる店のマスターを、自然に演じるのが、今回のオレの“意気込み”ってこと。
お分かりいただけた?」

ギャルビン宮本
「よーく分かりました。
そうですよね、ホッと一息つける場所というのは、必要ですよね。その人の顔を見るだけで癒されるような。。
こんなこと言うのもなんですけど、バー『ミーハンズ』のシーンになると、ちょっとホッとしちゃうんですよ。
もちろんストーリー上でもそういう場面ですけど、牛山さんの顔を見ると、あ、先輩に任せておけるシーンが来たぁ~って、息がつけるというか、生き返るというか…。
これって、役と自分を混同しちゃうみたいで、マズイですかね?」

ユージーン牛山
「どうだろうねぇ…。
バーは疲れたオトナが息をつく場所で、それこそギャルビンみたいな弁護士なんて人の嫌なところを見なきゃならない仕事なわけだから、身も心もヘトヘトになってやってくる。
主役で独り、ずっと出ずっぱり・喋りっぱなしのミッちゃん が、ヘトヘトになってやってくる。
これはオレだって、重なって見えると思うよ。
配役の妙もあるけど、むしろ そんなふうに感じられるとしたら、それこそ長年 劇団で一緒にやってきた甲斐があったってもんじゃないかな?

……と、うまくまとまったったところで、“尋問”はおしまいね。

じゃ、お先。
いつもの居酒屋の2階にいるから、良かったら寄ってって。。」

(と、勝手に退廷)



~~~~~



牛山さん、さすがだなぁ~、
おっしゃることも、逃げ足の早さも。


でもまぁ、たまには一杯お付き合いしようかな♪

一流弁護士を目指す道のりも
ここらでちょっと、ひと休み。。


     ~つづく~
| 稽古場日記::評決 | 21:19 | comments (x) | trackback (x) |

  
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