ピアノの調べとともに
先日から、ピアニストの田代美子先生を稽古場にお迎えして、
ピアノと朗読を合わせる稽古が始まりました!

出演は3チームあるので、田代先生は大忙しで、
稽古時間はほとんど休みなくピアノの前にいらっしゃいます!



音楽と言葉を合わせるきっかけは決まっていても、出演者によってそれぞれ微妙に息遣いが違うもの。
それに合わせるのは、大変なご苦労があると推察致します。
本当にありがたいことだと感謝し、我々の朗読にも更に力が入ります♪

ちなみに。
田代先生は、今回の企画制作を担当している江川泰子さんのご友人だそうです。
素敵なご縁ですよね~。


さて。
田代先生の素晴らしい演奏はもちろん、
リヒャルト・シュトラウスの楽曲そのものも素敵なんです!


登場人物3人に、それぞれモチーフのメロディがあり、
それが折り重なったり転調したりしながら物語とともに演奏されます。

アニイは6連符の可愛らしい旋律。
3連符の割り切れないリズムがテーマのフィリップ。
イノックのテーマはリズミカルで、音程の幅が広いので力強さを感じます。
(これは、箱田の個人的な感想です。皆さんはどのようにお感じになるでしょうか?)

例えば、アニイの話を朗読している時は、後ろでアニイのテーマが演奏され。
アニイとイノックが主軸の話の時は、2つのメロディが折り重なって演奏される。
など、音楽はストーリーと密接な関係を持っているのです。
これが、ストーリー展開とともに変化していき、大変聞き応えがあります。


どの回も、生ピアノ演奏です。
朗読とともに音楽にもご注目くださいね!

| 稽古場日記::ザ・サード・ステージLABO『朗読の会 イノック・アーデン』 | 21:31 | comments (x) | trackback (x) |
「イノック・アーデン」稽古真っ最中!!
こんにちは!
ザ・サードステージLABO公演「朗読の会 イノック・アーデン」の
ブログ担当の箱田好子です。


私たちは、演出家村田元史氏のご指導のもと、
年明けの先行稽古を経て、3月から本格的な稽古に突入しています!



美しい音楽と、詩的な言葉が大変魅力的な作品です。
原作は、イギリスの詩人アルフレッド・テニスンによる散文詩です。
初版は1864年で、即日15000部を売り尽くしたという歴史的ベストセラーだそうです。


どうしたら皆さんにより良く伝わるのか!?
を追求し、日本語と闘っています。

たった一文、たった一言、たった一文字にまでこだわって、
繊細な表現を目指しています!!


是非たくさんの皆様に見ていただきたいと思うのですが、
残念ながら夜の回は両日完売してしまいました。
申し訳ございません…
23日14時30分~の回はまだ残席ございますので、どうぞよろしくお願いいたします。


明日(3月12日)がお誕生日な、広瀬和ちゃんが出演している回です。
写真は、稽古場でささやかなお祝いをした時のものです。



ここ数日、暖かくなってきました。
本番当日の明日館の桜もほころぶかもしれませんね♪
皆様のご来場をお待ちしています!
| 稽古場日記::ザ・サード・ステージLABO『朗読の会 イノック・アーデン』 | 22:46 | comments (x) | trackback (x) |
「ふくろう」前売りスタートです!!
ふくろう1
左から…立花香織、服部幸子、北村総一朗、市川奈央子、永井将貴


皆様、お元気でお過ごしでしょうか? 服部幸子です。
2017年も、あっという間に年度末を迎えました。3月に入り、陽射しも暖かくなってまいりました。本当に春が待ち遠しいですね。

1月29日の「すばる倶楽部パーティ」には、沢山のご来場をいただきまして、本当にありがとうございました。
パーティー会場にて、4月のPage2公演「ふくろう」の特別料金・先行前売りをさせて頂きました。大勢の方に御予約いただき、嬉しい限りです。

そして、お待たせいたしました!3月8日(水)からいよいよ、「ふくろう」前売りスタートです!
 お席も80席位と少なめですので、お早目のご予約がお薦めです。

 皆様のご来場を心よりお待ちしておりますm(__)m
 
ふくろう2
 
ふくろう3


 今回は、演出家として私たちを導いてくれる、北村総一朗大先輩!

 ふくろう3
 電気課長役の加賀谷崇文、Aチームエミコの立花、Bチームユミエの市川。
 この日は、Bチームエミコの田渕真弓が、試演会の稽古で欠席だったので、AB混合チームでお稽古中!

ふくろう4
Aチームエミコの立花と私のシーン。美味しい料理を前にして嬉しそうに笑っています。

ふくろう5
 役者の立ち位置など、チェックしながら稽古を進めていきます。

ふくろう7
 今回は、舞台監督も担当している加賀谷君と総一朗さんのツーショット!加賀谷君は総一朗さんの信頼も厚いですよ。


◎「ふくろう」チケット電話予約 tel.080-9580-4217(平日10時~18時)
 
 ◎「ふくろう」チケットご予約フォーム http://ws.formzu.net/dist/S31056510/
※共演者や関係者からのご案内で、予約される際は、メッセージ欄に、「●●さんからの案内で」とお書き添え下さい
 
◎「ふくろう」公演詳細は、劇団昴のホームページからもご覧いただけます!
  http://www.theatercompany-subaru.com/ 


| 稽古場日記::Page公演『ふくろう』 | 09:00 | comments (x) | trackback (x) |
ありがとうございました!
「どん底」無事終演いたしました!
また劇場でお会いできるのを楽しみにしております!
ご来場いただきまして誠にありがとうございました!

集合写真
| 稽古場日記::どん底 | 18:00 | comments (x) | trackback (x) |
住みなれたぁ~♪我が家にぃ~♪
ブログ第二弾もメロディーに乗せて ♪
そして出演者リレーブログの最後を飾りますは …
はい!ルカー役の北川勝博です!

本日は愈々 千秋楽!!

ですので、3週間の公演中住み慣れた我が家(舞台装置)の全景を公開致します!

セット

本日の公演終了後には 解体されてしまいます。
芝居への思い入れが強ければ強い程寂しさが募ります。
だから私は 今 とても寂しい・・・

ほぼ3週間にわたる長丁場の公演
途中舞台監督を筆頭に今回裏方付きの若手俳優諸氏が修繕や手直しを加えてくれたお陰で何とか今日を迎える事が出来ました
住人を代表して 御礼申し上げます ありがとう!

そしてこの公演に関わって頂いた全てのスタッフの皆様にも御礼申し上げます!

何より この公演を御観劇頂いたお客様に感謝致します ありがとうございました!!

またいつか 我が家が再建築される事を願って・・・


さて いざ出陣!!
| 稽古場日記::どん底 | 08:16 | comments (x) | trackback (x) |
あとニ公演
どうも、皆様。
二度目のブログ担当要田禎子ようださちこです。
クヴァシニャーという名の「肉饅頭を売る女」を演じています。

私は会社勤めをしていた頃、裏千家茶道を習っていました。
先生は、′82年厳冬期エベレスト登頂を果たした直後に消息を絶った天才クライマー加藤保男氏の伯母にあたる方で、お稽古中に加藤氏についてや山のお話を沢山聞きました。加藤氏は先生のたてるお茶が大好きだったとも。
最後のエベレストには先生が編んだ靴下を履いていたかもしれないって。
先生ご自身も山歩きは勿論、スポーツは万能で、特にスキーは大変な腕前だった女性です。
私のオートバイのタンデムシートに着物で横座りして、「お菓子買うの忘れたわ。急いでお菓子屋迄やってちょうだい」なんていうお転婆な先生でもありました。

実はもう記憶も曖昧なのですが、裏千家の薄茶のお点前では、水差しの蓋はかなり早い段階で取って脇へ立てかけておきます。
習い始めの頃、何故水をすくう直前に蓋を取らないのだろう、埃が入るんじゃないかしらといつも気になっていました。
あるお稽古の日、柄杓で水差しの水をすくおうとした時、蓋がしたままになっていました。
私がお点前の中で取り忘れていたのです。思わずあっと声が出ました。
すかさず先生が、「ね、わかりましたか、あの時以外水差しの蓋を取るタイミングは無いのです。」と。
お点前の手順には合理的な理由があったのです。
その時、取り返しがつかないとはこの事かと思ったものでした。

お点前は最初から最後まで水が流れるように一度の滞りもなく、連続して進んでいきます。
その動きは、全く無駄なく、最小限で、そして徹頭徹尾合理的で、それゆえ誰がやっても優美なのです。
しまった、取り返しがつかないと動かない私に、先生は「でも大丈夫。柄杓をおいて蓋を取ればいいのです。いくらでもやり直しは出来ます。慌てない。」と。

私はそれから順番を間違えなくなりました。でも、間違えても平気だと余裕も持てました。以後お点前がとても楽しくなりました。

『どん底』に暮らす住人達は、人生のその時々の手順やら手続きやらを間違ったりしくじったりして取り返しがつかなくなった人達です。
いえ、取り返せるのだけれど、その術と機会がなかなか揃わないからこの穴倉から抜け出せないでいる。
この人達、家族に持ったらちょっと厄介でしょうけど、茶室に呼んで一杯のお茶を差し上げたら、さぞかし面白いお話を聞かせてくださるでしょう。
クヴァシニャー的には是非とも男爵さんをお茶室に呼びたいですね。
と言っても、もうあとわずかで舞台は終わってしまいます。 ちと淋しい。
| 稽古場日記::どん底 | 22:34 | comments (x) | trackback (x) |
ポストショートーク
こんにちは。
今回のブログ担当、準劇団員の福永です。

暑かったり寒かったり不安定な気候が続いていますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
我々は日々ご来場頂いているお客様を励みに劇場に通う毎日です。

さて、昨日20日はポストショートークが行われました。

司会を担当したのはアリョーシカ役の奥田隆仁さんと役者役の田徳真尚さん。
お二人の軽妙な司会の元、演出の村田さんのお話を伺い、キャスト陣に幾つかの質問をしていくというスタイル。

ポストショートーク

ポストショートークの様子 左から奥田隆仁、田徳真尚、村田元史、伊藤和晃、北川勝博、要田禎子、鳥畑洋人、大坂史子、永井誠(敬称略)

途中、写真撮影の為に、客席の最後列に陣取っていた福永をいじる事も忘れずに和気藹々と進行しました。

来年の11月の本公演「ポーランドの人形使い」の演出家でもある村田さんから、次作についてもお話を伺いました。
何でも今度の戯曲、角山元保さんにフランス語から翻訳していただいてから今回の公演に至るまで実に26年もの時間が経っているそうです。
26年!
さて、どんな舞台になるのか今から楽しみです。

そして、現在公演中の「どん底」。公演数も残り僅かとなりましたが、まだご覧になっていない方は是非ともお越し下さいませ。勿論、すでにご覧になっている方も大歓迎です。
オンライン予約ではチケットをご用意できない日もありますが、電話予約ではチケットをご用意できることがありますので、ぜひお電話ください!

出演者並びにスタッフ一同、皆様のご来場、心よりお待ちしております。


福永光生




| 稽古場日記::どん底 | 18:00 | comments (x) | trackback (x) |
「おお、ロミオ ロミオ。あなたは何故ロミオなの?」
突然何をトチ狂ったかと思われた方もいらっしゃるでしょうが、ご安心下さい。賛否両論ございましょうが私は正気です。まぁ…困った事に、魂がフラりとお散歩に出掛けてしまうキライは多少ありますが(笑)

さて…『どん底』ブログなのに何故『ロミオとジュリエット』なのか。
それは私が「名前」を呼ぶ事の重大さを初めて実感した科白だからです。

日常生活で何気なく呼んでいる名前ですが、お芝居の科白で発する名前はなかなかやっかいなもの。どのような思いで、どのような音でその人の名前を呼ぶかでお互いの関係性が垣間見えてしまうから。ジュリエットがひとりロミオの名を呟く時「ロミオ」という音の中に、ロミオに対するジュリエットの思いが溢れ出ていなければならないのです。
実際に音にしてみるとこの科白、物凄いハズカシイ科白です!そしてその恥ずかしさをものともしない恋のエネルギーが必要な科白なのです!!

少々興奮してしまいました。さて、イタリアのヴェローナからロシアの木賃宿に話を戻しましょう!なんと言ってもこれは『どん底』ブログですから。

何故延々と「名前」にこだわってしまうのか…。違うのですよ、上演台本とゴーリキィ全集の登場人物の名前の記述が。

[上演台本]
コストィリョーフ
ワシリーサ
メドヴェーヂェフ
ペーペル
クレーシチ
クヴァシニャー
ゾーブ

[ゴーリキィ全集]
ミハイール・イヴァーノフ・コストィリョーフ
ヴァシリーサ・カールポヴナ
アブラーム・メドヴェージェフ
(「熊」という意味)
ヴァーシカ・ペーペル
(「灰」という意味)
アンドレイ・ミートリチ・クレーシチ
(「やっとこ」という意味)
クヴァシニャー
(「こね粉桶」という意味)
めっかちゾーブ

*因みに他の登場人物達の記述は変わらず。


こうして並べて比べてみると印象が随分違いますね。ゴーリキィ全集よりも上演台本の方が記号的で、あえてその人の履歴を消したような…。これは意図的にこの記述にしたのでしょうか?
宿屋の主人一家はともかく木賃宿に巣くう人々はそもそも本名を名乗っているのかも怪しいという点を考えると実に興味深いです。

登場人物の中でも名前すらないのが「役者」と「男爵」。

「名前を失くすってことがどんなにみじめなものか?犬ころだって、ちゃんと呼び名はあらぁ…」
「この女も、名前を失くしやがった!」

役者のこの科白を聞くたびに色々考えてしまうのです(もう死んじゃってますけど)。奥様を「お母さん」とか「おい」とか呼んでいる世の中の旦那さん方、たまには奥様を名前で呼んであげて下さいね~とか。
だってウチのダンナのクレーシチは「アンナ❤」って一度も呼んでくれないんだもん!まぁ、こっちも「アンドレイ❤」じゃなくて「あんた」って呼んでますけどね(笑)クレーシチとアンナにも名前で呼び合っていたラブラブな時代があったのかなぁ…。

横たわっている間も魂はフラフラ抜け出して舞台上を浮遊する…実は死後も何かと忙しいアンナ・大坂でした!


| 稽古場日記::どん底 | 22:30 | comments (x) | trackback (x) |
チェスと共に

ここのところめっきり秋めいてまいりましたが、皆さまどうぞくれぐれも体調崩されたりしませんように…。
わたくし鳥畑はドリンク剤に頼る日々…。

さて、昨日は休演日でした。折り返し地点です。
ふと、研究生時代に発表会でやったチェーホフ版どん底の『街道筋』という作品のことや、演劇人なら行っとけ、と言われてワクワクしながら入った新宿の酒場「どん底」のことなんかを思い出しておりました。
久しぶりの長丁場公演だけにペースを掴むのに苦労しているとりはたであります。

さてさて、今回芝居中、僕とブブノーフ役の伊藤さんはチェスをやってるんですが、これが!ちゃんと勝負してたりするんです。はい。
結構な熱中度で、伊藤さんは伊藤さんで「とりはたには負けられん」ということだし、僕は僕で「そう簡単にはやられませんよ」てことで。
稽古中は何度も台詞を忘れ、演出の村田さんにも「本業に熱中してください」とダメ出しをくらう始末。いやあ、スリリングです。思いのほか。はい。

チェス


そんなわけで、後半戦も10日 をきりました!
まだまだお席はございます。もしお時間ありましたらばちらりと、Pit昴の木賃宿をのぞきにいらしてください。お待ちしております!


メドヴェージェフ・鳥畑でした
| 稽古場日記::どん底 | 22:29 | comments (x) | trackback (x) |
『どん底』に“神”は実存するか!?
本日のブログの担当は永井です。毎度のことながら、長いです。タイトルからして長そう…。

さて、公演日程も折り返し。
全出演者によるブログ当番も一回りしたというのに、まだ誰も『どん底』の内容について突っ込んで書いていない模様。

これから御覧になるお客様にネタバレしないようにという配慮、とも取れますが…

実のところ、なんとも説明しづらい戯曲なのですよ。

いわゆるストーリーと呼べるのは、こそ泥ペーペル・恋人ナターシャ・愛人ワシリーサによる三角関係のもつれくらいのもの。
他の場面はひたすら愚痴、説教、ののしり合い、思い出話に、歌に酒…まるで場末の居酒屋の如し。

しかもその三角関係はウヤムヤに決着し、最終幕では僅かに語られるのみ…。結局また皆で酒呑んで歌って終了。。


そもそもこの芝居、主役は一体誰なのか?

最終幕に登場しない先の三人を主役と言い切るのは難しく、

劇途中から出ずっぱり喋りっぱなしで周囲を巻き込む巡礼ルカーも、これまた最終幕には登場せず。

逆に最終幕で劇をまとめるかの如く語りまくるサーチンも、中盤まではサボりまくり…。

うーむ…

これはよく言われる『全員が主役の芝居』…
…とは似て非なる、
『主役はいない芝居』なんじゃないか…と、個人的には考えております。

もしくは『主役は目の前には登場しない』『居ても目には見えない』…。

ならば耳では聞こえるのか?

口論や喧騒の中、登場人物達がやたら口にするのが『神』という言葉。

ペーペル「神ってあるのか?」
ルカー「あると思えば、ある」
アンナ「ああ神様…」
コストィリョフ「神よ赦し給え」
クバシニャー「あたしゃ神様に8年も祈ったよ」

…等々、時に真剣に、時に常套句として、時に冗談の一部として語られる“神”は、ルカーの言葉を借りれば、
「あると思えばある」。

どん底で喘ぐ彼等の生き様を、どこかから見ているであろう、神。
果たして実存するのかしないのかを含めて、神こそがこの作品の主役≒主題なのかもしれません。

…と、なんだか哲学チックな考察になって参りました♪

が、これ以上続けると読者が減りそうなので、この話はこの辺で。。

ちなみに
演出・村田氏も“誰が主役か”という点には重きを置かず。曰く「俳優諸君は、それぞれの人生経験を持ち寄ってくれるのが仕事!」。

…とはいえ、
先日のポストショートークでも「ルカーとサーチンの対立は重要。演出としても際立たせたい」と語っていたとおり、事実上この二人=ルカーとサーチンを中心に舞台は進行します。
「神がどうたら、人間はこうたら」と、作品のテーマとも言える哲学を、全編通して語りまくるのもこの二人。


そして、
楽屋でも、ほぼ真ん中あたりにドッカリと鎮座して幅をきかせているのはこの二人。

ルカー北川さんとサーチン金子さんの、同期二人組。

楽屋

ただし、幅をきかせているのはスペース的な意味でのみ。

心理的にはむしろ、狭苦しい楽屋の風通しを良くしてくださる有難い先輩です。

北川さんは、いわゆる『気ィ遣いィ』。体格にそぐわぬ軽やかなフットワークと繊細さ。なにかと周りに気を配り、つい先日には自分のお誕生日ケーキを自腹で持参し、皆に振る舞ったりしちゃったり(10/8当欄参照)。

一方金子さんは『男は黙ってマイペース』。手際良く出番に備える間はいたって寡黙。ブログまで寡黙(金子さん担当の9/24当欄は、わずか6行!)…と思いきや、たまに思いつきでボソッと口をつく冗談が、これまた困りモノの可笑しさ。

とかく重い気分に陥りがちな『どん底』の楽屋を支えるにはもってこいの、太くてまぁるい柱とガッチリ頑丈な柱。。

ならば
肝心の、舞台上での二人は……
これは実際に観てお楽しみいただく事にいたしましょう。


参考までに
新劇界の先人・岸田國士氏が『どん底』に寄せて書き遺したという演出ノートには、

「ルカー=最大の悪人、“死神”」
「サーチン=“悪魔”メフィストフェレス的」
…とあります。

かたや『死神』こなた『悪魔』。あな恐ろしや。


今回、村田演出の一つのこだわりとして、前半の幕切れは「ルカーとサーチンの視線がぶつかり合って」のちに暗転します。
『死神vs悪魔』の対立を予感させるシーンです。

立ち位置的には、舞台下手(向かって左)のやや高い所に北川ルカー、

金子サーチンは、それより上手(向かって右)から、やや見上げて対峙する形になるわけですが…

ん?
この二人でこの構図となると…

『死神vs悪魔』というより、

『風神vs雷神』に見えやしませんかね??

あるいは『布袋さまとお不動さん』か。
もしくは『あ・うん』の狛犬か…。

ま、いずれにせよ、
何かしら“神さま”っぽく見えさえすれば、

結果的には、我々の思うツボではあります。。


~~追伸~~

余談ながら(ブログとは余談の固まりですけれど)本日10/15は、ブブノーフ役の伊藤和晃さんのお誕生日。

おあつらえ向きに、劇中に「今日はブブノーフの誕生日でなぁ」というセリフがあり、その場面を抜き打ち稽古をするふりしてサプライズケーキ♪

おいくつになったのか聞きそびれましたが、とりあえず我が座組では最年長。

年功序列の楽屋では、もちろん最奥。

その静かなること…

“仏”の如し。。

| 稽古場日記::どん底 | 23:05 | comments (x) | trackback (x) |

  
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