『フィンバー・マック』
フィンバー・マック役の岩田翼です。

前々回のブログ記事でジャック・ムレン役の永井誠さんが書かれたゴレンジャーに話を戻すと、前回ブログ担当の平林弘太朗さん演じるジム・カランは大食漢のキレンジャー(実際のこの役は大酒飲みですが)ということでしたが、僕のフィンバー役はさしずめ、とても現実的で世慣れたアオレンジャーでしょうか。

『フィンバー・マック』
40代後半。4人の男たちの中で唯一の既婚者。舞台となる田舎町を離れて都会暮らし。土地の実力者だった父から土地と財産を受け継ぎ、現在はレストランとホテルを経営。超常現象などは信じない。

ちなみに、マックというのはアイルランドの言葉で「~の息子」を意味するそうです。「マクドナルド」は「ドナルドさんの息子」。そういえばこの作品の作者も「コナー・マクフィアソン」。偉大な父の存在を感じる名前ですね。



アオレンジャーといえば、この日は青いTシャツを着て読み合わせの稽古にのぞんでいました。



この時期、こんな色のTシャツで思い浮かぶのは、やっぱりオリンピックのサッカー日本代表かな!

実は、7月25日にさいたまスタジアムで行われたオリンピックのサッカーグループリーグのチケットを持っていました。予選リーグは1枚のチケットで午前と午後の2試合を観戦できる予定でした。一年以上前に何十枚分も応募して唯一当選して購入。その頃は対戦カードもわかっていませんでしたが、ふたを開けてみれば、午前は「南アフリカ 対 フランス」。そして午後はなんと「日本 対 メキシコ」という好カード!

無観客試合となってテレビでの観戦となりましたが、前回リオオリンピック金メダルのメキシコ相手に日本が劇的勝利!

本当に観たかったし、家族にも観せたかった・・・。



無観客で行われる試合について、試合前日に主将の吉田麻也選手の語っていた言葉が印象的でした。「国民みんなのお金を使って開催しているオリンピックの試合を国民が生で観られないなら、一体誰のためのオリンピックなのか。自分たちも命をかけてやっている以上、実際の観客の前で試合をしたい。そして子供たちに夢を与えたい。とにかく有観客、無観客の是非についてもう一度、真剣に議論してもらいたい。」と。

テレビで観る試合や配信で観る舞台公演ももちろん良い物ですが、直接目の当たりにするものはやはり特別だと思います。昔、父と飯田橋の交差点で見た男子マラソンのトップ選手たち。30キロ以上走ってきたとは思えない、普通の人の全力疾走以上なのではないかと思えるスピードに受けた衝撃や、初めて歌舞伎座で團十郎や菊五郎や玉三郎を見た時の圧倒的な華。

感染対策や安全はもちろん最優先ですし、リモートや配信が主流になって仕事が効率的になるのはとても良いことだと思います。じゃあどこで人と本当に触れ合い、つながり、温かみを感じるか。

ありがたいことに僕たちには観客の皆さんがいらっしゃいます。

目に見えるものしか信じないフィンバー・マックなら「舞台はやっぱり生だろ」って言いそうだなぁ。
| 稽古場日記::The Weir ─堰─ | 23:57 | comments (x) | trackback (x) |
ジム初号機
ジム役の平林弘太朗です。
ジムは、キャラ設定でいろいろ遊べそうな役で、台本を読みながら変なキャラを思いついては、一人でニヤニヤしてます。

今回は稽古開始時点のジムをご紹介します。
稽古を重ねてどんな人物が出来上がるか、是非、本番を観て答え合わせしてください。

『ジム・カラン』
40代男性。年老いた母親と2人暮らし。独身。
定職なし。みんなの弟分的存在。
競馬が得意。積極的に発言はしない。
たまに喋る事は、感情よりもデータに基づいているものが多い。

以上が台本からすぐに読み取れる事です。

作り込み要素としては、

第一印象で、ジムには現代ならば病名がついてしまうような、なんらかのコミュニケーション障がいがあるように感じ、初日の読み稽古に持ち込んでみました。
でもその後のディスカッションで「障がいなどの身体的要因よりは、社会的な要因で性格が形成されるほうがベター」という事になり、即引っ込めました。(恥汗汗)

結果、
お人好しで控えめ故に他人から軽んじられる事はあるが、堅実で粘り強く、仕事を黙々とこなすタイプ。記憶力と五感が優れている現実主義者。

を稽古スタート時の設定としました。

……自分で読み返してみてもイマイチイメージが掴めないのですが、これからの稽古でどう膨らんでいくか楽しみな部分です。

秘密ですが、「田舎に埋もれた天才キャラ」を試してみたい欲望も捨てきれず、チャンスを狙ってたりもします。
演出の小笠原さんとは初めてご一緒します。
座組みの皆がものおじせずに発言でき、アイデアを出し合える非常にいい雰囲気の稽古です。
僕は調子に乗りやすいたちなので、悪ノリしないように自制が必要ですが。

稽古後の台本の写真撮りました。
稽古中、課題点やリサーチが必要な部分にとりあえず付箋を貼るのですが、2日間の読み稽古であっという間に増えてしまいました。
この付箋が、稽古が進むにつれ少しづつ減っていくのも楽しみの一つです。(オレンジの付箋)


| 稽古場日記::The Weir ─堰─ | 15:47 | comments (x) | trackback (x) |
ウィー・アー『ザ・ウィアー(The Weir)』!!
始まりましたっ♪
久しぶりの昴公演『The Weir~堰(せき)~』の稽古が、昨日スタートしました。

劇団の本公演としては、昨年暮れの『アルジャーノンに花束を』以来。
“新作”の本公演に限って言えば『君恋し~花の咲かなかった男~』以来、かれこれ約2年振り!







思えば昨春。
最初の緊急事態宣言のため、6月に公演の予定だった本作の稽古が見送りになった際には「このままお蔵入りか‥」と思いましたが…
このたび 1年余りの時を経て、ようやく実現の運びとなりました。いやぁ~稽古初日の顔合わせをこんなに待ち望んだ事が、かつてあっただろうか‥。


くしくも昨日は東京五輪開会式。
世の中オリンピック一色になるであろうこの夏ですが、

われら『ウィアー』チームは、
パラリンピックも閉幕した9月10日に、
『スポーツ観戦の夏』を過ごした皆々様へ、
『ゲイジュツ鑑賞の秋』をお楽しみいただく作品をお見せ致すべく、

大汗をかきかき、“静かぁ~に”、
稽古に励んでまいる所存です!


…えーと、
いつ言おうかと思ってタイミングを逸し続けている私は、出演者の一人=永井誠ですが、

なぜ『静かぁ~』な稽古なのかと言えば、

『不要な会話や大声を避け、スタッフも必要最小限で』…つまりはコロナ対策のため、ということもあるのですが…

そもそも、出演者が少ないのですヨ。
たった5人。かわいい座組み♪



左からフィンバー役の岩田翼。
ジャック役の永井。
ヴァレリー役のあんどうさくら。
ジム役の平林弘太朗。
ブレンダン役の高草量平。


『紅一点の、5人組』。
…とくれば、私世代では真っ先に『秘密戦隊ゴレンジャー』が思い浮かぶわけですが、

特に誰が主役ともつかないこの作品の中で、
『年長だから一応リーダー』的なジャックは、ゴレンジャーにおけるアカレンジャー
そのものだったりします。

仮面ライダーならいざ知らず、アカレンジャーひとりで一体何が出来ましょう?
あくまで「五人揃って、ゴレンジャー!」

キャスト五人、力を合わせて佳い作品を作り上げていきたいと思っています。

…と、なんとなくまとまったところで
本日はここまで。

次回は“キレンジャー”こと平林弘太朗の担当です。

| 稽古場日記::The Weir ─堰─ | 18:03 | comments (x) | trackback (x) |

  
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