2018,11,23, Friday
ギャルビン宮本です。
さて、
駆け出し弁護士修行企画『出演者に尋問!』
本日は、ドナ・セント・ローレント役の林佳代子を召喚しましょう。
どうぞ出廷してください。
ギャルビン宮本
「さて、カヨピン…おっと、厳粛な法廷でニックネームはまずい。僕たちは演劇学校の同期。その頃からずっとカヨピンと呼んでいるから、つい…。
君は原田さんが昴で初めて演出した『クルーシブル(るつぼ)』にも出演していたよね。身内の芝居を誉めるのもナンだけど、あれは面白かった。夫との別れのシーンは秀逸だった。
僕は原田さんとは今回が初めてで、稽古中にセリフがどんどん書き変えられていくのには面食らったけど、君は慣れてるんだろうね。」
ドナ林
「いいえ、慣れてはいないわ。やっぱり大変。でも、変えた分、お芝居が良くなるんだから。そう思うと苦にはならない。セリフを覚えるのは役者の仕事だもの。」
ギャルビン宮本
「君の演じる『ドナ』は知的な女性。僕との場面も多い。僕達はこれまで、恋人同士の役もやってきたよね。君が主役の『花嫁付添人の秘密』では、僕は君のフィアンセ役。『親の顔が見たい』では夫婦役。」
ドナ林
「それと、ニーナとトレープレフ。」
ギャルビン宮本
「え?」
ドナ林
「チェーホフの『かもめ』。恋人ふたりの場面を演劇学校生の時に抜粋発表会でやったじゃない。」
ギャルビン宮本
「ええと…あ…やった、やった。」
ドナ林
「忘れてたわね!」
(ドナ林、証人席の柵の間から足を出してギャルビン宮本の足を踏む)
ギャルビン宮本
「痛!何するんだよ!」
ドナ林
「私たちのいつもの儀式でしょ。」
ギャルビン宮本
「…そうだね。
(懐かしそうに)演劇学校に入って間もない頃のある日、僕が新品のスニーカーを履いていったら、君は『あ、おニュー』って言って、僕の靴を踏んだ…僕が踏み返そうとしたら、君は自分の足をサッと引いて、引いたその足でまた僕の足を踏んだ…僕は君の俊敏さに感服したよ。」
ドナ林
「学生時代に殺陣同志会で鍛えていたからね。」
ギャルビン宮本
「それ以来、ずっと君に足を踏まれてきた…一体何年になるんだろう。
僕達、演劇学校を卒業して、もう何十年になるんだね。」
ドナ林
「私は8年よ。」
ギャルビン宮本
「嘘つけ!サバ読み過ぎ。同期にならんだろ。偽証罪で告訴するぞ。」
ドナ林
「失礼。」
ギャルビン宮本
「あ、また踏んだ!」
ドナ林
「ミツル、相変わらず鈍いね。」
ギャルビン宮本
「…話を戻そう。今回の君の役は、ひと言で言えばどんな女性?」
ドナ林
「そうね…ひと言で言えば、マドンナって感じ?」
ギャルビン宮本
「おいおい」
ドナ林
「ドナって一体ドンナ役~。」
ギャルビン宮本
「法廷侮辱罪で訴えるぞ。」
ドナ林
「♪ドナ・ドナ・ド~ナ・ドンナ役。」
ギャルビン宮本
「裁判長!証人はふざけてます!」
ドナ林
「何よ、この企画自体、ふざけてるじゃないのよ。」
ギャルビン宮本
「いやいや、決してそんな…。」
ドナ林
「私、稽古で忙しいの。じゃあね!」
ギャルビン宮本
「痛!あ、また…。」
(ドナ林、退廷)
ギャルビン宮本
「ああ…一流弁護士への道、前回やっと3歩進んだのに…。」
ドナ林
「(遠くから)♪3歩進んで5歩下がる~。」
~~~~~
次回に乞うご期待…!
~つづく~
さて、
駆け出し弁護士修行企画『出演者に尋問!』
本日は、ドナ・セント・ローレント役の林佳代子を召喚しましょう。
どうぞ出廷してください。
ギャルビン宮本
「さて、カヨピン…おっと、厳粛な法廷でニックネームはまずい。僕たちは演劇学校の同期。その頃からずっとカヨピンと呼んでいるから、つい…。
君は原田さんが昴で初めて演出した『クルーシブル(るつぼ)』にも出演していたよね。身内の芝居を誉めるのもナンだけど、あれは面白かった。夫との別れのシーンは秀逸だった。
僕は原田さんとは今回が初めてで、稽古中にセリフがどんどん書き変えられていくのには面食らったけど、君は慣れてるんだろうね。」
ドナ林
「いいえ、慣れてはいないわ。やっぱり大変。でも、変えた分、お芝居が良くなるんだから。そう思うと苦にはならない。セリフを覚えるのは役者の仕事だもの。」
ギャルビン宮本
「君の演じる『ドナ』は知的な女性。僕との場面も多い。僕達はこれまで、恋人同士の役もやってきたよね。君が主役の『花嫁付添人の秘密』では、僕は君のフィアンセ役。『親の顔が見たい』では夫婦役。」
ドナ林
「それと、ニーナとトレープレフ。」
ギャルビン宮本
「え?」
ドナ林
「チェーホフの『かもめ』。恋人ふたりの場面を演劇学校生の時に抜粋発表会でやったじゃない。」
ギャルビン宮本
「ええと…あ…やった、やった。」
ドナ林
「忘れてたわね!」
(ドナ林、証人席の柵の間から足を出してギャルビン宮本の足を踏む)
ギャルビン宮本
「痛!何するんだよ!」
ドナ林
「私たちのいつもの儀式でしょ。」
ギャルビン宮本
「…そうだね。
(懐かしそうに)演劇学校に入って間もない頃のある日、僕が新品のスニーカーを履いていったら、君は『あ、おニュー』って言って、僕の靴を踏んだ…僕が踏み返そうとしたら、君は自分の足をサッと引いて、引いたその足でまた僕の足を踏んだ…僕は君の俊敏さに感服したよ。」
ドナ林
「学生時代に殺陣同志会で鍛えていたからね。」
ギャルビン宮本
「それ以来、ずっと君に足を踏まれてきた…一体何年になるんだろう。
僕達、演劇学校を卒業して、もう何十年になるんだね。」
ドナ林
「私は8年よ。」
ギャルビン宮本
「嘘つけ!サバ読み過ぎ。同期にならんだろ。偽証罪で告訴するぞ。」
ドナ林
「失礼。」
ギャルビン宮本
「あ、また踏んだ!」
ドナ林
「ミツル、相変わらず鈍いね。」
ギャルビン宮本
「…話を戻そう。今回の君の役は、ひと言で言えばどんな女性?」
ドナ林
「そうね…ひと言で言えば、マドンナって感じ?」
ギャルビン宮本
「おいおい」
ドナ林
「ドナって一体ドンナ役~。」
ギャルビン宮本
「法廷侮辱罪で訴えるぞ。」
ドナ林
「♪ドナ・ドナ・ド~ナ・ドンナ役。」
ギャルビン宮本
「裁判長!証人はふざけてます!」
ドナ林
「何よ、この企画自体、ふざけてるじゃないのよ。」
ギャルビン宮本
「いやいや、決してそんな…。」
ドナ林
「私、稽古で忙しいの。じゃあね!」
ギャルビン宮本
「痛!あ、また…。」
(ドナ林、退廷)
ギャルビン宮本
「ああ…一流弁護士への道、前回やっと3歩進んだのに…。」
ドナ林
「(遠くから)♪3歩進んで5歩下がる~。」
~~~~~
次回に乞うご期待…!
~つづく~
| 稽古場日記::評決 | 23:31 | comments (x) | trackback (x) |
2018,11,20, Tuesday
ギャルビン宮本です。
本番まで残り10日を切り、今日は衣装パレードでした。
いよいよ皆さんにお会い出来るときが近づいてきています…。
それではさっそく本日の『出演者に尋問!』
召喚するのは、この2名、
見習い看護婦ナタリー・ストンバナット役、市川奈央子さん、
麻酔科医ダニエル・クラウリー役、宮島岳史くん、出廷してください。
(※左から宮島、市川)
ギャルビン宮本
「二人は同期なんだよね。」
クラウリー宮島
「そうです。演劇学校も入れると、えーと…うわ! 19年の付き合いになるみたいです。」
ギャルビン宮本
「ザ・サード・ステージで上演した『グリークス』で夫婦を演じてたね。」
ナタリー市川
「神様に離婚させられましたけどね(笑)」
ギャルビン宮本
「いっちゃん(※市川のこと)は『親の顔が見たい』が本公演デビューで、以降、昴で上演する畑澤聖悟(※『親の顔』の作者)作品に全て出演、他にも『谷間の女たち』『どん底』…と、今や昴にかかせない女優と言える活躍ぶりだね。」
ナタリー市川
「尊敬する宮本先輩からその様に言っていただけるなんて、光栄です 見放されないようにこれからも努力しますー。」
ギャルビン宮本
「いやいや、僕の方こそ見放さないでね(笑)
さて、そんな努力家の いっちゃん、今の稽古場で、何か思うことや実践していることはありますか?」
ナタリー市川
「演出の原田さんとは、これが初めてで、ワクワクと同時にド緊張しております!
原田さんはダメ出しの時間に、稽古場のあちこちに移動しながら各俳優に話しかけますよね。私は、自分が出ていない場面で直接関係ない場合でも『自分の役のヒントになればなぁー』と思って、原田さんの後をちょこちょことストーカーのように付きまとって、話を聞くようにしています。
(↑真面目でしょ?)(←※おいコラ、人の注釈を乗っ取るなー!)
あ、そういえば みやじ(※宮島のこと)とも本公演は初なんですよー。サード公演では何度か共演してるのに。」
ギャルビン宮本
「え、二人はこれが本公演・初共演なの?」
クラウリー宮島
「彼女に言われるまで忘れてましたが、そうなんです。」
ナタリー市川
「大きい劇団ならではの、私よりずっと上の先輩にも当てはまる“劇団あるある”らしいですね。そんな中で、沢山の方と共演出来てることは本当にありがたく、稽古が楽しい所以ですねー。」
ギャルビン宮本
「うんうん。
宮島は、最近は昴より外部公演の出演が多いね。久しぶりに昴に戻ってきて、何か感じることはある?」
クラウリー宮島
「ありますあります。昴っていいなぁ…って毎日感じてます。
演技の共通言語があるから稽古場のコミュニケーションがスムーズだし、新人は裏方の仕事も含め、昴という新しい環境でやって行くんだっていう熱気がすごいし、それに、気兼ねなく感想を言い合える同期も居るし…。
あ、そうそう。それと改めて『言葉、言葉、言葉…(ハムレット)』を大事にしている劇団なんだって思いました。」
ギャルビン宮本
「と言うと?」
クラウリー宮島
「稽古中の話なんですが、僕の役に『全員が一丸となって』と言う台詞がありまして、で、僕はイントネーションをですね、『全員¬が』と言うように『が』を下げて喋ったんですね。そしたら、見ていた先輩方が一斉にズッコケまして(笑)」
ギャルビン宮本
「正しくは『全員が』の『が』は平板で、下がらないね。」
クラウリー宮島
「勉強になりました…。で、休憩に入った途端、先輩が入れ替わり立ち代り『イントネーション違うよ』って、言いに来てくれたんです。
あ、ちなみに演出の原田さんからも、これは注意されまして、それを見ていた先輩は、原田さんの方を見て『……さすがッ!』てニヤリ。えええー、なにこの劇団(笑)」
ギャルビン宮本
「さっきから本当に楽しそうに話をしてるけど、例えば……この『評決』に対して嫌なことはないの?」
クラウリー宮島
「…え、なんですか唐突に。いや、あるわけないじゃないですか。」
ギャルビン宮本
「本当に?」
クラウリー宮島
「…もちろん。」
ギャルビン宮本
「裁判長、彼の“評決の台本”を新たな証拠として提出します。」
ギャルビン宮本
「ご覧ください。
クラウリー
タウラー
メアリー
この3つの名前が並ぶ箇所で、あなたは自分の台詞への書き込みもせずに『↓紛らわしいんじゃ ムカツク』と書いてますね、これはどういうことですか? 意図をお聞かせください。」
ナタリー市川
「私思うんだけど、台本にムカツクとか書き込んじゃいけないと思う。」
クラウリー宮島
「……お前、充さんに話したな!?」
(がばっ)
ギャルビン宮本
「あっ、何をする!? 返せ!」
ギャルビン宮本
「うわあー! こいつ、証拠を食っちまった! 廷吏!おい廷吏!……!!……!!…」
~~~~~
その後は尋問どころじゃなくなり、今日の裁判は途中で閉廷に…。
途中まではうまく尋問できてたと思ったのにさ。
まったく迷惑な証人だよ…。
やれやれ、彼の親の顔が見てみたいぜ。。
※この記事はフィクションであり、実在する、人物 地名 団体とは一切関係ありません。
~つづく~
本番まで残り10日を切り、今日は衣装パレードでした。
いよいよ皆さんにお会い出来るときが近づいてきています…。
それではさっそく本日の『出演者に尋問!』
召喚するのは、この2名、
見習い看護婦ナタリー・ストンバナット役、市川奈央子さん、
麻酔科医ダニエル・クラウリー役、宮島岳史くん、出廷してください。
(※左から宮島、市川)
ギャルビン宮本
「二人は同期なんだよね。」
クラウリー宮島
「そうです。演劇学校も入れると、えーと…うわ! 19年の付き合いになるみたいです。」
ギャルビン宮本
「ザ・サード・ステージで上演した『グリークス』で夫婦を演じてたね。」
ナタリー市川
「神様に離婚させられましたけどね(笑)」
ギャルビン宮本
「いっちゃん(※市川のこと)は『親の顔が見たい』が本公演デビューで、以降、昴で上演する畑澤聖悟(※『親の顔』の作者)作品に全て出演、他にも『谷間の女たち』『どん底』…と、今や昴にかかせない女優と言える活躍ぶりだね。」
ナタリー市川
「尊敬する宮本先輩からその様に言っていただけるなんて、光栄です 見放されないようにこれからも努力しますー。」
ギャルビン宮本
「いやいや、僕の方こそ見放さないでね(笑)
さて、そんな努力家の いっちゃん、今の稽古場で、何か思うことや実践していることはありますか?」
ナタリー市川
「演出の原田さんとは、これが初めてで、ワクワクと同時にド緊張しております!
原田さんはダメ出しの時間に、稽古場のあちこちに移動しながら各俳優に話しかけますよね。私は、自分が出ていない場面で直接関係ない場合でも『自分の役のヒントになればなぁー』と思って、原田さんの後をちょこちょことストーカーのように付きまとって、話を聞くようにしています。
(↑真面目でしょ?)(←※おいコラ、人の注釈を乗っ取るなー!)
あ、そういえば みやじ(※宮島のこと)とも本公演は初なんですよー。サード公演では何度か共演してるのに。」
ギャルビン宮本
「え、二人はこれが本公演・初共演なの?」
クラウリー宮島
「彼女に言われるまで忘れてましたが、そうなんです。」
ナタリー市川
「大きい劇団ならではの、私よりずっと上の先輩にも当てはまる“劇団あるある”らしいですね。そんな中で、沢山の方と共演出来てることは本当にありがたく、稽古が楽しい所以ですねー。」
ギャルビン宮本
「うんうん。
宮島は、最近は昴より外部公演の出演が多いね。久しぶりに昴に戻ってきて、何か感じることはある?」
クラウリー宮島
「ありますあります。昴っていいなぁ…って毎日感じてます。
演技の共通言語があるから稽古場のコミュニケーションがスムーズだし、新人は裏方の仕事も含め、昴という新しい環境でやって行くんだっていう熱気がすごいし、それに、気兼ねなく感想を言い合える同期も居るし…。
あ、そうそう。それと改めて『言葉、言葉、言葉…(ハムレット)』を大事にしている劇団なんだって思いました。」
ギャルビン宮本
「と言うと?」
クラウリー宮島
「稽古中の話なんですが、僕の役に『全員が一丸となって』と言う台詞がありまして、で、僕はイントネーションをですね、『全員¬が』と言うように『が』を下げて喋ったんですね。そしたら、見ていた先輩方が一斉にズッコケまして(笑)」
ギャルビン宮本
「正しくは『全員が』の『が』は平板で、下がらないね。」
クラウリー宮島
「勉強になりました…。で、休憩に入った途端、先輩が入れ替わり立ち代り『イントネーション違うよ』って、言いに来てくれたんです。
あ、ちなみに演出の原田さんからも、これは注意されまして、それを見ていた先輩は、原田さんの方を見て『……さすがッ!』てニヤリ。えええー、なにこの劇団(笑)」
ギャルビン宮本
「さっきから本当に楽しそうに話をしてるけど、例えば……この『評決』に対して嫌なことはないの?」
クラウリー宮島
「…え、なんですか唐突に。いや、あるわけないじゃないですか。」
ギャルビン宮本
「本当に?」
クラウリー宮島
「…もちろん。」
ギャルビン宮本
「裁判長、彼の“評決の台本”を新たな証拠として提出します。」
ギャルビン宮本
「ご覧ください。
クラウリー
タウラー
メアリー
この3つの名前が並ぶ箇所で、あなたは自分の台詞への書き込みもせずに『↓紛らわしいんじゃ ムカツク』と書いてますね、これはどういうことですか? 意図をお聞かせください。」
ナタリー市川
「私思うんだけど、台本にムカツクとか書き込んじゃいけないと思う。」
クラウリー宮島
「……お前、充さんに話したな!?」
(がばっ)
ギャルビン宮本
「あっ、何をする!? 返せ!」
ギャルビン宮本
「うわあー! こいつ、証拠を食っちまった! 廷吏!おい廷吏!……!!……!!…」
~~~~~
その後は尋問どころじゃなくなり、今日の裁判は途中で閉廷に…。
途中まではうまく尋問できてたと思ったのにさ。
まったく迷惑な証人だよ…。
やれやれ、彼の親の顔が見てみたいぜ。。
※この記事はフィクションであり、実在する、人物 地名 団体とは一切関係ありません。
~つづく~
| 稽古場日記::評決 | 23:55 | comments (x) | trackback (x) |
2018,11,17, Saturday
ギャルビン宮本です。
さて、
駆け出し弁護士修行企画『出演者に尋問!』
本日は、前回の初舞台組に続き、劇団の若手3名を召喚しましょう。
グルーバー医師役の吉澤恒多くん、
葬儀社社員ティッピー役の矢﨑和哉くん、
保険会社担当官アリート役の桑原良太くん、
出廷してください。
(※左から桑原、矢﨑、吉澤)
ギャルビン宮本
「ところで3人はそれぞれ、一本目の本公演出演は何だったっけ?」
グルーバー吉澤
「僕は『クリスマス・キャロル』でした。」
ティッピー矢﨑
「僕は『リア王』が初舞台です。」
アリート桑原
「僕は一昨年の『ヴェニスの商人』です。」
ギャルビン宮本
「お、3人中2人がシェイクスピアでデビューか。最近では珍しいかも。シェイクスピアでデビューってことは、いわゆる“本格派”なのかもしれないよ。
…と、僕もデビューはシェイクスピアだったから言うんだけど(笑)」
グルーバー吉澤
「ぼ、ぼくも初めてセリフのある役をもらったのはシェイクスピアの『リア王』なので、一応“本格派”かと…(笑)」
ギャルビン宮本
「まぁそれはさておき、翻訳劇という点は『キャロル』も『シェイクスピア』も共通だね。しかもどちらも古典文学。
一方、今回の『評決』は現代劇。“社会派劇”と言われるジャンルに入ると思うんだけど…皆それぞれ どんな意気込みで臨んでる?」
グルーバー吉澤
「昨年春のpage2公演『ふくろう』、今夏のサードステージ『無頼の女房』と2作続けて大先輩の北村総一朗さんの演出を受けて、とても勉強になりました。その成果を少しでもお見せ出来ればと思って、毎日試行錯誤しながら取り組んでいます。
役の上でも、主人公ギャルビンを動かす重要な役の一人なので、その役割を果たしたいです。」
ティッピー矢﨑
「僕も同じ2作品で総一朗さんから多くの事を学ばせて頂きました。
今回は、登場人物の中で数少ない“中流の庶民”の役で、しかも劇の冒頭と法廷シーンの最後が出番なので…緊張しそうですが しっかり務めたいと思っています。」
アリート桑原
「僕は今年 外部の公演に4本出演させていただいて、とても良い勉強になったのですが…
今回のアリート役は そのどれとも全く違う役で、戸惑いもありますが色々模索しながら稽古しています。」
ギャルビン宮本
「なるほどなるほど。多かれ少なかれ、みんなきっと試行錯誤中なんだろうと思う。僕ももちろんそう。稽古はその連続だよ。
そしてみんなは、若手の俳優としても試行錯誤中なんだよね。劇団に入って1年目2年目は、雑用から何から駆り出されてる内にあっという間に過ぎ去るけれど、その先が、本当の意味での修行なのかもしれない。
ただ、“試行錯誤”が苦にならないうちは、いつでも成長って出来るものだと思うんだ。
今、稽古場が前向きな雰囲気なのは、きっと演出家も含めて 日々少しずつ成長していることを実感出来ているからかも。“試行錯誤”を恐れず、前向きに、お互いに成長していこう!」
吉澤・矢﨑・桑原
「異議なし!」
~~~~~
写真でご覧の通り、見るからに個性的な3人の若手。それぞれに、自分を磨いていってほしいもの。
僕の、一流弁護士への道も…
進んでるのかどうだかわかんないけど、
とりあえず“向き”は、前向き♪
~つづく~
さて、
駆け出し弁護士修行企画『出演者に尋問!』
本日は、前回の初舞台組に続き、劇団の若手3名を召喚しましょう。
グルーバー医師役の吉澤恒多くん、
葬儀社社員ティッピー役の矢﨑和哉くん、
保険会社担当官アリート役の桑原良太くん、
出廷してください。
(※左から桑原、矢﨑、吉澤)
ギャルビン宮本
「ところで3人はそれぞれ、一本目の本公演出演は何だったっけ?」
グルーバー吉澤
「僕は『クリスマス・キャロル』でした。」
ティッピー矢﨑
「僕は『リア王』が初舞台です。」
アリート桑原
「僕は一昨年の『ヴェニスの商人』です。」
ギャルビン宮本
「お、3人中2人がシェイクスピアでデビューか。最近では珍しいかも。シェイクスピアでデビューってことは、いわゆる“本格派”なのかもしれないよ。
…と、僕もデビューはシェイクスピアだったから言うんだけど(笑)」
グルーバー吉澤
「ぼ、ぼくも初めてセリフのある役をもらったのはシェイクスピアの『リア王』なので、一応“本格派”かと…(笑)」
ギャルビン宮本
「まぁそれはさておき、翻訳劇という点は『キャロル』も『シェイクスピア』も共通だね。しかもどちらも古典文学。
一方、今回の『評決』は現代劇。“社会派劇”と言われるジャンルに入ると思うんだけど…皆それぞれ どんな意気込みで臨んでる?」
グルーバー吉澤
「昨年春のpage2公演『ふくろう』、今夏のサードステージ『無頼の女房』と2作続けて大先輩の北村総一朗さんの演出を受けて、とても勉強になりました。その成果を少しでもお見せ出来ればと思って、毎日試行錯誤しながら取り組んでいます。
役の上でも、主人公ギャルビンを動かす重要な役の一人なので、その役割を果たしたいです。」
ティッピー矢﨑
「僕も同じ2作品で総一朗さんから多くの事を学ばせて頂きました。
今回は、登場人物の中で数少ない“中流の庶民”の役で、しかも劇の冒頭と法廷シーンの最後が出番なので…緊張しそうですが しっかり務めたいと思っています。」
アリート桑原
「僕は今年 外部の公演に4本出演させていただいて、とても良い勉強になったのですが…
今回のアリート役は そのどれとも全く違う役で、戸惑いもありますが色々模索しながら稽古しています。」
ギャルビン宮本
「なるほどなるほど。多かれ少なかれ、みんなきっと試行錯誤中なんだろうと思う。僕ももちろんそう。稽古はその連続だよ。
そしてみんなは、若手の俳優としても試行錯誤中なんだよね。劇団に入って1年目2年目は、雑用から何から駆り出されてる内にあっという間に過ぎ去るけれど、その先が、本当の意味での修行なのかもしれない。
ただ、“試行錯誤”が苦にならないうちは、いつでも成長って出来るものだと思うんだ。
今、稽古場が前向きな雰囲気なのは、きっと演出家も含めて 日々少しずつ成長していることを実感出来ているからかも。“試行錯誤”を恐れず、前向きに、お互いに成長していこう!」
吉澤・矢﨑・桑原
「異議なし!」
~~~~~
写真でご覧の通り、見るからに個性的な3人の若手。それぞれに、自分を磨いていってほしいもの。
僕の、一流弁護士への道も…
進んでるのかどうだかわかんないけど、
とりあえず“向き”は、前向き♪
~つづく~
| 稽古場日記::評決 | 19:15 | comments (x) | trackback (x) |
2018,11,16, Friday
ギャルビン宮本です。
四夜連続の三夜目となる『出演者に尋問!』
今回召喚しますは、前回予告の通り、『評決』で“本公演初舞台”を踏む若手諸君。
出廷してください。
ギャルビン宮本
「なんだか集団訴訟みたいだけど…
それじゃあ期が上の人から、まず今回の役割を聞かせてもらおうかな。」
ペギー立花
「本公演初出演の立花香織です。ギャルビンの事務所員ペギーと、ウェイトレスなどを演じます。」
秘書 秋田
「同じく本公演初出演の秋田奈帆子です。コンキャノン弁護士の秘書と、看護婦などを演じます。」
フリードマン近藤
「初舞台の近藤瑞希です。コンキャノン弁護士の部下のフリードマン弁護士が、主な役です。」
司祭 笹井
「笹井達規です。司祭などを演じます。旅公演での再演時に『ラインの監視』のメンバーに加わりましたが、皆で一から作る東京での本公演は、初めてです。」
ギャルビン宮本
「そうか。じゃあ笹井くんは、原田さんとも2度目だね。
近藤くんは夏に、jokoの卒業生たちで『ハムレット』に挑戦。立花さんは、昨年4月の昴page2公演『ふくろう』で、秋田さんは、今年の春のサード・ラボ公演『アシバー』で、それぞれ はじけた女性をエネルギッシュに演じていたけれど…
みんな、今回の自分の役はどう?」
ペギー立花
「初舞台ということもありますが、ペギーは劇の冒頭とラストが主な出番なので、責任重大で余計に緊張します。宮本さんと二人きりなので頼りっぱなしです。」
秘書 秋田
「ハイソサイエティの中で働く女性というのは、普段の自分には無い部分なので意識して取り組んでいます。上司の山口嘉三さんに、必死で着いていきます!」
司祭 笹井
「僕は『ライン』では14歳の役だったので、今回は年相応に、大人の演技をしたいです。品格が必要な役目と思っています。」
フリードマン近藤
「優秀なエリートの役なので、気を引き締めて挑みます。先輩方に埋もれないよう、役の上で存在感を示したいです。」
ギャルビン宮本
「みんな それぞれ他にも役を兼ねているし、何より今回は、“裏方”も色々受けもってるんだよね?」
立花・秋田
「私達は衣装関係のお手伝いと、あとツイッター、稽古場の管理などを。」
司祭 笹井
「男性若手陣は、稽古用の装置を作り小道具を準備し、それらをシーン変わりごとに転換しています。」
ギャルビン宮本
「みんな早くに稽古場に来て、遅くまで…。今回の仕事量は、若手の務めの範疇を超えている時もあるだろうと思う。ご苦労様、本当によくやってくれているよ。
で、
当初は、そういったお手伝いを担当する予定だったのに、セリフを増やすのが得意な(?)原田さんが、ついに役まで増やしたおかげで、急遽今回が初舞台となったこの二人。」
サンダース須々田
「今年入団しました須々田浩伎です。役名も呼ばれてセリフもある独立した役なので、しっかり頑張りたいです。」
カービー樹
「同じく今年入りました樹廉次郎です。チラシには間に合いませんでしたがパンフレットに載るのが嬉しいです。」
ギャルビン宮本
「以上が今回初舞台の若手たちですが…みんなには申し訳なく感じてる点が二つあって。
ひとつは、初舞台といえば普通、親御さんやこれまでお世話になった人たちに「今度初舞台なんです。ぜひ観に来てください」って御案内をしたいはずだと思う。
ただ今回、有り難いことに週末のチケットは ほぼ即日完売してしまったので……どうか『次はもっとお早めに御案内しますので是非』とお伝えください。
もうひとつは、稽古場で、一人一人とほとんどお話出来ていないこと。僕は自分の役で手一杯だわ みんなは色んな役回りで駆け回っているわで。
普通の芝居なら、たまには稽古終わりに『若手たち、飲みに行こう♪』となるんだけれど…。
でも、苦労したぶんだけ、必ずいい作品になると思う。
千秋楽後の打ち上げで美酒に酔いしれる事が出来るよう、大いに楽しく語る事が出来るよう、みんなで精一杯作り上げていこう!」
立花・秋田・笹井・須々田・樹
「はい!!二次会は奢ってください(笑)」
ギャルビン宮本
「受理します!」
~~~~~
自分の初舞台の頃を思い出すなぁ~。
こうして毎年新人が入ってくるたび、ひとつ歳が重なるわけだけど…
毎日、若手の「おはようございます!」の元気な声に、こちらが元気をもらっているようにも感じたりして。
よぉし、明日は若手よりも元気に「おはよーございますっ!!」と言ってみよう!
若さに触れて、元気をもらえて…
一流弁護士への道、3歩くらい進む、と。
~つづく~
四夜連続の三夜目となる『出演者に尋問!』
今回召喚しますは、前回予告の通り、『評決』で“本公演初舞台”を踏む若手諸君。
出廷してください。
ギャルビン宮本
「なんだか集団訴訟みたいだけど…
それじゃあ期が上の人から、まず今回の役割を聞かせてもらおうかな。」
ペギー立花
「本公演初出演の立花香織です。ギャルビンの事務所員ペギーと、ウェイトレスなどを演じます。」
秘書 秋田
「同じく本公演初出演の秋田奈帆子です。コンキャノン弁護士の秘書と、看護婦などを演じます。」
フリードマン近藤
「初舞台の近藤瑞希です。コンキャノン弁護士の部下のフリードマン弁護士が、主な役です。」
司祭 笹井
「笹井達規です。司祭などを演じます。旅公演での再演時に『ラインの監視』のメンバーに加わりましたが、皆で一から作る東京での本公演は、初めてです。」
ギャルビン宮本
「そうか。じゃあ笹井くんは、原田さんとも2度目だね。
近藤くんは夏に、jokoの卒業生たちで『ハムレット』に挑戦。立花さんは、昨年4月の昴page2公演『ふくろう』で、秋田さんは、今年の春のサード・ラボ公演『アシバー』で、それぞれ はじけた女性をエネルギッシュに演じていたけれど…
みんな、今回の自分の役はどう?」
ペギー立花
「初舞台ということもありますが、ペギーは劇の冒頭とラストが主な出番なので、責任重大で余計に緊張します。宮本さんと二人きりなので頼りっぱなしです。」
秘書 秋田
「ハイソサイエティの中で働く女性というのは、普段の自分には無い部分なので意識して取り組んでいます。上司の山口嘉三さんに、必死で着いていきます!」
司祭 笹井
「僕は『ライン』では14歳の役だったので、今回は年相応に、大人の演技をしたいです。品格が必要な役目と思っています。」
フリードマン近藤
「優秀なエリートの役なので、気を引き締めて挑みます。先輩方に埋もれないよう、役の上で存在感を示したいです。」
ギャルビン宮本
「みんな それぞれ他にも役を兼ねているし、何より今回は、“裏方”も色々受けもってるんだよね?」
立花・秋田
「私達は衣装関係のお手伝いと、あとツイッター、稽古場の管理などを。」
司祭 笹井
「男性若手陣は、稽古用の装置を作り小道具を準備し、それらをシーン変わりごとに転換しています。」
ギャルビン宮本
「みんな早くに稽古場に来て、遅くまで…。今回の仕事量は、若手の務めの範疇を超えている時もあるだろうと思う。ご苦労様、本当によくやってくれているよ。
で、
当初は、そういったお手伝いを担当する予定だったのに、セリフを増やすのが得意な(?)原田さんが、ついに役まで増やしたおかげで、急遽今回が初舞台となったこの二人。」
サンダース須々田
「今年入団しました須々田浩伎です。役名も呼ばれてセリフもある独立した役なので、しっかり頑張りたいです。」
カービー樹
「同じく今年入りました樹廉次郎です。チラシには間に合いませんでしたがパンフレットに載るのが嬉しいです。」
ギャルビン宮本
「以上が今回初舞台の若手たちですが…みんなには申し訳なく感じてる点が二つあって。
ひとつは、初舞台といえば普通、親御さんやこれまでお世話になった人たちに「今度初舞台なんです。ぜひ観に来てください」って御案内をしたいはずだと思う。
ただ今回、有り難いことに週末のチケットは ほぼ即日完売してしまったので……どうか『次はもっとお早めに御案内しますので是非』とお伝えください。
もうひとつは、稽古場で、一人一人とほとんどお話出来ていないこと。僕は自分の役で手一杯だわ みんなは色んな役回りで駆け回っているわで。
普通の芝居なら、たまには稽古終わりに『若手たち、飲みに行こう♪』となるんだけれど…。
でも、苦労したぶんだけ、必ずいい作品になると思う。
千秋楽後の打ち上げで美酒に酔いしれる事が出来るよう、大いに楽しく語る事が出来るよう、みんなで精一杯作り上げていこう!」
立花・秋田・笹井・須々田・樹
「はい!!二次会は奢ってください(笑)」
ギャルビン宮本
「受理します!」
~~~~~
自分の初舞台の頃を思い出すなぁ~。
こうして毎年新人が入ってくるたび、ひとつ歳が重なるわけだけど…
毎日、若手の「おはようございます!」の元気な声に、こちらが元気をもらっているようにも感じたりして。
よぉし、明日は若手よりも元気に「おはよーございますっ!!」と言ってみよう!
若さに触れて、元気をもらえて…
一流弁護士への道、3歩くらい進む、と。
~つづく~
| 稽古場日記::評決 | 21:53 | comments (x) | trackback (x) |
2018,11,15, Thursday
ギャルビン宮本です。
本日は全幕全場、通し稽古。
とりあえず、止まらず通せはしたものの、う~ん…まだまだ課題は山積みです。
さて、
ギャルビン宮本の『出演者に尋問!』
今日もビシバシと尋問してまいりましょう。
本日召喚しますはミセス・マクデット役、大先輩の小沢寿美恵さんです。
ギャルビン宮本
「小沢さんとは、最近では『親の顔が見たい』で、東京公演・旅公演で、5年に渡ってご一緒させていただきました。」
マクデット小沢
「そうね。重いテーマのお芝居だったけれど、好評だったわね。旅公演でも各地で歓迎していただいて、本当に充実していて楽しかったわ。
ただ、そのぶん体には堪える お芝居だったわよねぇ(笑)」
ギャルビン宮本
「そうでしたねぇ。登場人物たちは劇冒頭で舞台に出たら最後、幕が下りるまで居っぱなし。特に小沢さんは、“重いモノ”を抱えている役で。」
マクデット小沢
「心の中に重いモノを抱えて、じーっと座ったまま一時間半。…いざ立ち上がってセリフを言う場面で、立ちくらみを起こしそうになったりしたわよ(笑)。」
ギャルビン宮本
「重いモノを抱えているという点では、今回演じられるミセス・マクデットも、ですよね?」
マクデット小沢
「本当にそう。それをギャルビンに訴えに行くわけだけど…今回は逆に立ちっぱなしで一度も座らないのよね(笑)
椅子をすすめられても座らない。そこは原田さんの演出なんだけれど、“座ってなどいられないほどに、伝えたい思いがあるから”なの。”すがる思い”よね。
原田さんの演出は、私は今回が初めてだけれど、とても新鮮。ちょっとした指摘でも、人物の内面に照らし合わせて考えると、とても分かりやすくて助かっているわ。
おかげでミッちゃん(※充さんのこと)と二人きりの長い会話も、内面的にも動きのあるシーンになってきていて。」
ギャルビン宮本
「そういえば、小沢さんと二人きりで、面と向かって長く会話したことって…今まで一度もありませんでしたよね?舞台上で。」
マクデット小沢
「言われてみればそうね。意外だけれど。」
ギャルビン宮本
「…あの、こんな事お聞きするのもなんですけど……、ぼく、大丈夫でしょうか?
思いだしたんです。昔『怒りの葡萄(※1)』の稽古中、演出のジョン・ディロンさんに、”一家の大黒柱らしい頼もしさ”を求められて悩んでいたら…祖母役の小沢さんが『大丈夫!だんだん頼もしくなってきてるわ』って勇気づけてくださって…。
その一言が自信になって、大役を乗り切れたんです。」
マクデット小沢
「あらま、私そんなこと言ったの!?(笑)
だとしたら きっと、勇気づけようなんてつもりじゃなく、事実感じたままを言ったのよ。ミッちゃんは、着実に頼もしく成長してるわ。繊細な部分は変わらずにね。だから、いつか二人で『ハロルドとモード(※2)』をやれたら素敵だなぁ~なんて考えてるのよ。
大丈夫!!力強い演出家のサポートもあるし、自信を持ってあなたらしいギャルビンを演じてちょうだい。
期待しているわよ。」
ギャルビン宮本
「あ、有り難うございます!
ご期待に応えるべく精一杯、努めます!」
(※1)2000年劇団昴公演。J.スタインベック原作
(※2)英国作家K.ヒギンズによる戯曲
~~~~~
ああ~ いいお話が聞けた♪
明日の稽古に向けて、活力をいただいたような…。
え?
全然“厳しい尋問”じゃない??
さすがに大先輩に対して厳しい尋問なんて、出来ませーん。
…というわけで、
明日はうって変わって 『評判決』で初舞台を踏む若手たちを、ビシバシッと尋問します。
~つづく~
本日は全幕全場、通し稽古。
とりあえず、止まらず通せはしたものの、う~ん…まだまだ課題は山積みです。
さて、
ギャルビン宮本の『出演者に尋問!』
今日もビシバシと尋問してまいりましょう。
本日召喚しますはミセス・マクデット役、大先輩の小沢寿美恵さんです。
ギャルビン宮本
「小沢さんとは、最近では『親の顔が見たい』で、東京公演・旅公演で、5年に渡ってご一緒させていただきました。」
マクデット小沢
「そうね。重いテーマのお芝居だったけれど、好評だったわね。旅公演でも各地で歓迎していただいて、本当に充実していて楽しかったわ。
ただ、そのぶん体には堪える お芝居だったわよねぇ(笑)」
ギャルビン宮本
「そうでしたねぇ。登場人物たちは劇冒頭で舞台に出たら最後、幕が下りるまで居っぱなし。特に小沢さんは、“重いモノ”を抱えている役で。」
マクデット小沢
「心の中に重いモノを抱えて、じーっと座ったまま一時間半。…いざ立ち上がってセリフを言う場面で、立ちくらみを起こしそうになったりしたわよ(笑)。」
ギャルビン宮本
「重いモノを抱えているという点では、今回演じられるミセス・マクデットも、ですよね?」
マクデット小沢
「本当にそう。それをギャルビンに訴えに行くわけだけど…今回は逆に立ちっぱなしで一度も座らないのよね(笑)
椅子をすすめられても座らない。そこは原田さんの演出なんだけれど、“座ってなどいられないほどに、伝えたい思いがあるから”なの。”すがる思い”よね。
原田さんの演出は、私は今回が初めてだけれど、とても新鮮。ちょっとした指摘でも、人物の内面に照らし合わせて考えると、とても分かりやすくて助かっているわ。
おかげでミッちゃん(※充さんのこと)と二人きりの長い会話も、内面的にも動きのあるシーンになってきていて。」
ギャルビン宮本
「そういえば、小沢さんと二人きりで、面と向かって長く会話したことって…今まで一度もありませんでしたよね?舞台上で。」
マクデット小沢
「言われてみればそうね。意外だけれど。」
ギャルビン宮本
「…あの、こんな事お聞きするのもなんですけど……、ぼく、大丈夫でしょうか?
思いだしたんです。昔『怒りの葡萄(※1)』の稽古中、演出のジョン・ディロンさんに、”一家の大黒柱らしい頼もしさ”を求められて悩んでいたら…祖母役の小沢さんが『大丈夫!だんだん頼もしくなってきてるわ』って勇気づけてくださって…。
その一言が自信になって、大役を乗り切れたんです。」
マクデット小沢
「あらま、私そんなこと言ったの!?(笑)
だとしたら きっと、勇気づけようなんてつもりじゃなく、事実感じたままを言ったのよ。ミッちゃんは、着実に頼もしく成長してるわ。繊細な部分は変わらずにね。だから、いつか二人で『ハロルドとモード(※2)』をやれたら素敵だなぁ~なんて考えてるのよ。
大丈夫!!力強い演出家のサポートもあるし、自信を持ってあなたらしいギャルビンを演じてちょうだい。
期待しているわよ。」
ギャルビン宮本
「あ、有り難うございます!
ご期待に応えるべく精一杯、努めます!」
(※1)2000年劇団昴公演。J.スタインベック原作
(※2)英国作家K.ヒギンズによる戯曲
~~~~~
ああ~ いいお話が聞けた♪
明日の稽古に向けて、活力をいただいたような…。
え?
全然“厳しい尋問”じゃない??
さすがに大先輩に対して厳しい尋問なんて、出来ませーん。
…というわけで、
明日はうって変わって 『評
~つづく~
| 稽古場日記::評決 | 20:31 | comments (x) | trackback (x) |
2018,11,14, Wednesday
ギャルビン宮本です。
昨日は衣装合わせ。
「衣装が決まれば演技も決まる」との迷言名言はさておき、徐々にワクワク感と緊張感が高まってくる時期です。
さて
ギャルビン宮本の弁護士修行、『出演者に尋問!』
好評にお応えして、四夜連続一挙放送です。
本日召喚します、ユージーン・ミーハン役の牛山茂さん。
出廷してください。
ギャルビン宮本
「牛山さんとは昨秋『ポーランドの人形遣い』でご一緒したばかりですが、まずは今回のユージーン・ミーハン役への意気込みをひとことお聞かせください。」
ユージーン牛山
「あのさぁミッちゃん(※充さんのこと)、“ユージーン・ミーハン”と言ったって 読書の皆さんにはよくわからないよ、◯◯弁護士とか◯◯医師とかじゃないんだから。
“アイリッシュ・バー『ミーハンズ』のマスター”って言ってくれないと。」
ギャルビン宮本
「確かに。では改めて、アイリッシュ・バー『ミーハンズ』のマスターこと、ユージーン・ミーハン役の牛山さん、意気込みをひとこと。」
ユージーン牛山
「意気込みは、無し!」
ギャルビン宮本
「…え!?」
ユージーン牛山
「意気込みは、断固として、無し!」
ギャルビン宮本
「あ、あのぉ、…う、牛山さん、これ一応劇団の公式ブログなんですけど…。役への意気込みが無いと言うのはちょっと…。」
ユージーン牛山
「なに言ってんのよ、あるに決まってるでしょ、役への意気込みは! そうじゃなくて、オレの演じるユージーンという人物は、“意気込み”などという りきみ返ったモノを持ってないってこと。
バーだよ!? マスターだよ!?
意気込んで『ヘイッいらっしゃーい!ご注文は?』って言ったら、そりゃ居酒屋のオヤジだよ。
静か~に、客を迎え入れ、客が『いつものヤツを。』と呟くのを、黙って待つ。
そんな、疲れたオトナが癒やされに訪れる店のマスターを、自然に演じるのが、今回のオレの“意気込み”ってこと。
お分かりいただけた?」
ギャルビン宮本
「よーく分かりました。
そうですよね、ホッと一息つける場所というのは、必要ですよね。その人の顔を見るだけで癒されるような。。
こんなこと言うのもなんですけど、バー『ミーハンズ』のシーンになると、ちょっとホッとしちゃうんですよ。
もちろんストーリー上でもそういう場面ですけど、牛山さんの顔を見ると、あ、先輩に任せておけるシーンが来たぁ~って、息がつけるというか、生き返るというか…。
これって、役と自分を混同しちゃうみたいで、マズイですかね?」
ユージーン牛山
「どうだろうねぇ…。
バーは疲れたオトナが息をつく場所で、それこそギャルビンみたいな弁護士なんて人の嫌なところを見なきゃならない仕事なわけだから、身も心もヘトヘトになってやってくる。
主役で独り、ずっと出ずっぱり・喋りっぱなしのミッちゃん が、ヘトヘトになってやってくる。
これはオレだって、重なって見えると思うよ。
配役の妙もあるけど、むしろ そんなふうに感じられるとしたら、それこそ長年 劇団で一緒にやってきた甲斐があったってもんじゃないかな?
……と、うまくまとまったったところで、“尋問”はおしまいね。
じゃ、お先。
いつもの居酒屋の2階にいるから、良かったら寄ってって。。」
(と、勝手に退廷)
~~~~~
牛山さん、さすがだなぁ~、
おっしゃることも、逃げ足の早さも。
でもまぁ、たまには一杯お付き合いしようかな♪
一流弁護士を目指す道のりも
ここらでちょっと、ひと休み。。
~つづく~
昨日は衣装合わせ。
「衣装が決まれば演技も決まる」との
さて
ギャルビン宮本の弁護士修行、『出演者に尋問!』
好評にお応えして、四夜連続一挙放送です。
本日召喚します、ユージーン・ミーハン役の牛山茂さん。
出廷してください。
ギャルビン宮本
「牛山さんとは昨秋『ポーランドの人形遣い』でご一緒したばかりですが、まずは今回のユージーン・ミーハン役への意気込みをひとことお聞かせください。」
ユージーン牛山
「あのさぁミッちゃん(※充さんのこと)、“ユージーン・ミーハン”と言ったって 読書の皆さんにはよくわからないよ、◯◯弁護士とか◯◯医師とかじゃないんだから。
“アイリッシュ・バー『ミーハンズ』のマスター”って言ってくれないと。」
ギャルビン宮本
「確かに。では改めて、アイリッシュ・バー『ミーハンズ』のマスターこと、ユージーン・ミーハン役の牛山さん、意気込みをひとこと。」
ユージーン牛山
「意気込みは、無し!」
ギャルビン宮本
「…え!?」
ユージーン牛山
「意気込みは、断固として、無し!」
ギャルビン宮本
「あ、あのぉ、…う、牛山さん、これ一応劇団の公式ブログなんですけど…。役への意気込みが無いと言うのはちょっと…。」
ユージーン牛山
「なに言ってんのよ、あるに決まってるでしょ、役への意気込みは! そうじゃなくて、オレの演じるユージーンという人物は、“意気込み”などという りきみ返ったモノを持ってないってこと。
バーだよ!? マスターだよ!?
意気込んで『ヘイッいらっしゃーい!ご注文は?』って言ったら、そりゃ居酒屋のオヤジだよ。
静か~に、客を迎え入れ、客が『いつものヤツを。』と呟くのを、黙って待つ。
そんな、疲れたオトナが癒やされに訪れる店のマスターを、自然に演じるのが、今回のオレの“意気込み”ってこと。
お分かりいただけた?」
ギャルビン宮本
「よーく分かりました。
そうですよね、ホッと一息つける場所というのは、必要ですよね。その人の顔を見るだけで癒されるような。。
こんなこと言うのもなんですけど、バー『ミーハンズ』のシーンになると、ちょっとホッとしちゃうんですよ。
もちろんストーリー上でもそういう場面ですけど、牛山さんの顔を見ると、あ、先輩に任せておけるシーンが来たぁ~って、息がつけるというか、生き返るというか…。
これって、役と自分を混同しちゃうみたいで、マズイですかね?」
ユージーン牛山
「どうだろうねぇ…。
バーは疲れたオトナが息をつく場所で、それこそギャルビンみたいな弁護士なんて人の嫌なところを見なきゃならない仕事なわけだから、身も心もヘトヘトになってやってくる。
主役で独り、ずっと出ずっぱり・喋りっぱなしのミッちゃん が、ヘトヘトになってやってくる。
これはオレだって、重なって見えると思うよ。
配役の妙もあるけど、むしろ そんなふうに感じられるとしたら、それこそ長年 劇団で一緒にやってきた甲斐があったってもんじゃないかな?
……と、うまくまとまったったところで、“尋問”はおしまいね。
じゃ、お先。
いつもの居酒屋の2階にいるから、良かったら寄ってって。。」
(と、勝手に退廷)
~~~~~
牛山さん、さすがだなぁ~、
おっしゃることも、逃げ足の早さも。
でもまぁ、たまには一杯お付き合いしようかな♪
一流弁護士を目指す道のりも
ここらでちょっと、ひと休み。。
~つづく~
| 稽古場日記::評決 | 21:19 | comments (x) | trackback (x) |
2018,11,09, Friday
こんにちは、ギャルビン宮本です。
稽古は快調!
演出の原田さんは、フットワークも軽くスピーディーに次々とアイデアを提示しまくり♪
キャスト・スタッフ共に、目をまわしながらも必死について行っている日々です。
さて
駆け出し弁護士修行企画『出演者に尋問!』、
本日召喚するのは この方。
ブロフィー司教役の金尾哲夫さん、出廷してください。
ブログ担当宮島
「先輩、変顔やめてください」
(サービス精神旺盛な金尾先輩でした。…もとい!)
ギャルビン宮本
「金尾さんは『ラインの監視』に続いての、原田さんとの共同作業ですよね。いかがお感じですか?原田さんの演出は。」
ブロフィー金尾
「僕は、ウマが合うなぁと感じてる。俳優との距離感がとても近い感じ。知識は豊富で深いのに、ムダに難しい物言いをしない…ペダンチックじゃない所が好きだなぁ。
『ライン』と今回の『評決』は全くテイストの違う作品だけど、原田さんへの全幅の信頼に、全く変わりはないよ。ただしっ!台本のセリフをよく変える!
役者としては大変、だけど…変えたあとは確実に、より生き生きしたシーンになるからね。頭の体操だと思ってついて行くしかない。老化防止にいいかもしれない♪(笑)」
ギャルビン宮本
「ですよね~。金尾さんのおっしゃること全部、僕も今、とっても感じながら稽古してます。
(…と、共感してちゃいけないんでした、“尋問”せねば!)
ところで金尾さん、前回共演させていただいた『ヴェニスの商人』でのヴェニス公爵も、今回のブロフィー司教も、登場人物の中で一番「位」の高い人ですよねぇ?『ジュリアス・シーザー』のシーザー皇帝あたりから、ウチで偉い役といえば金尾さん!というイメージが…。なぜでしょう?」
ブロフィー金尾
「なぜだろうね。僕が聞きたい(笑)」
ギャルビン宮本
「やっぱり、ロマンスグレーだからですかね?」
ブロフィー金尾
「確かに髪に白いモノが混じってきた頃からかなぁ。でも同期もみんな、もうだいぶ白くなってきてるし…やっぱり、“持って生まれた品格”じゃない?…なぁんて(笑)
でも身分の高い役にも、それならではの苦労もあってね。ついこのあいだの稽古でも、“決断を下すトップの苦悩”を求められたばかり。
ミッちゃんはどう?偉い役ってやってみたいと思ったりする?」
ギャルビン宮本
「そうですねぇ、たまには先輩に上からモノを言ってみたいというのはあるかも…なにせ『クリスマスキャロル』では、金尾スクルージのもとで長年こき使われましたからね、宮本ボブ・クラチットは(笑)
ま、冗談はさておき、今回は弁護士役なんで、ちょっとは自分にも“風格”や“威厳”があってもいいのかな、と。なにしろ今は、“理想のギャルビン像”を求めて、何もかも取り入れたいというか…。」
ブロフィー金尾
「そうだなぁ…たしかに弁護士らしさを見せたい気持ちもわかるけれど…僕は逆に、“人間としての弱味を見せろ!”って思う。
ギャルビンは、理想を求めて“もがく人”。職種は違えど、ミッちゃんが今、もがいているのと同様にね。そんなミッちゃん(※充さんのこと)なら、いつの間にか自分でも気付かないうちに、本物のギャルビンに近づいているはずだよ。
大丈夫。まだ先は長い、頑張ろうぜ!」
ギャルビン宮本
「はい!」
~~~~~
有り難い励まし♪
…だけど、
先輩に“尋問”しても、いつの間にか“アドバイスを乞う後輩”になっちゃうんだよなぁ~…。
だいじょぶかしら、この企画。
それにしても、やっぱりロマンスグレーには憧れる!
「すこ~し髪にホワイトいれてみていいですか?」って、原田さんに明日相談してみよっと。。
一流弁護士への道、…迷走中??
~つづく~
稽古は快調!
演出の原田さんは、フットワークも軽くスピーディーに次々とアイデアを提示しまくり♪
キャスト・スタッフ共に、目をまわしながらも必死について行っている日々です。
さて
駆け出し弁護士修行企画『出演者に尋問!』、
本日召喚するのは この方。
ブロフィー司教役の金尾哲夫さん、出廷してください。
ブログ担当宮島
「先輩、変顔やめてください」
(サービス精神旺盛な金尾先輩でした。…もとい!)
ギャルビン宮本
「金尾さんは『ラインの監視』に続いての、原田さんとの共同作業ですよね。いかがお感じですか?原田さんの演出は。」
ブロフィー金尾
「僕は、ウマが合うなぁと感じてる。俳優との距離感がとても近い感じ。知識は豊富で深いのに、ムダに難しい物言いをしない…ペダンチックじゃない所が好きだなぁ。
『ライン』と今回の『評決』は全くテイストの違う作品だけど、原田さんへの全幅の信頼に、全く変わりはないよ。ただしっ!台本のセリフをよく変える!
役者としては大変、だけど…変えたあとは確実に、より生き生きしたシーンになるからね。頭の体操だと思ってついて行くしかない。老化防止にいいかもしれない♪(笑)」
ギャルビン宮本
「ですよね~。金尾さんのおっしゃること全部、僕も今、とっても感じながら稽古してます。
(…と、共感してちゃいけないんでした、“尋問”せねば!)
ところで金尾さん、前回共演させていただいた『ヴェニスの商人』でのヴェニス公爵も、今回のブロフィー司教も、登場人物の中で一番「位」の高い人ですよねぇ?『ジュリアス・シーザー』のシーザー皇帝あたりから、ウチで偉い役といえば金尾さん!というイメージが…。なぜでしょう?」
ブロフィー金尾
「なぜだろうね。僕が聞きたい(笑)」
ギャルビン宮本
「やっぱり、ロマンスグレーだからですかね?」
ブロフィー金尾
「確かに髪に白いモノが混じってきた頃からかなぁ。でも同期もみんな、もうだいぶ白くなってきてるし…やっぱり、“持って生まれた品格”じゃない?…なぁんて(笑)
でも身分の高い役にも、それならではの苦労もあってね。ついこのあいだの稽古でも、“決断を下すトップの苦悩”を求められたばかり。
ミッちゃんはどう?偉い役ってやってみたいと思ったりする?」
ギャルビン宮本
「そうですねぇ、たまには先輩に上からモノを言ってみたいというのはあるかも…なにせ『クリスマスキャロル』では、金尾スクルージのもとで長年こき使われましたからね、宮本ボブ・クラチットは(笑)
ま、冗談はさておき、今回は弁護士役なんで、ちょっとは自分にも“風格”や“威厳”があってもいいのかな、と。なにしろ今は、“理想のギャルビン像”を求めて、何もかも取り入れたいというか…。」
ブロフィー金尾
「そうだなぁ…たしかに弁護士らしさを見せたい気持ちもわかるけれど…僕は逆に、“人間としての弱味を見せろ!”って思う。
ギャルビンは、理想を求めて“もがく人”。職種は違えど、ミッちゃんが今、もがいているのと同様にね。そんなミッちゃん(※充さんのこと)なら、いつの間にか自分でも気付かないうちに、本物のギャルビンに近づいているはずだよ。
大丈夫。まだ先は長い、頑張ろうぜ!」
ギャルビン宮本
「はい!」
~~~~~
有り難い励まし♪
…だけど、
先輩に“尋問”しても、いつの間にか“アドバイスを乞う後輩”になっちゃうんだよなぁ~…。
だいじょぶかしら、この企画。
それにしても、やっぱりロマンスグレーには憧れる!
「すこ~し髪にホワイトいれてみていいですか?」って、原田さんに明日相談してみよっと。。
一流弁護士への道、…迷走中??
~つづく~
| 稽古場日記::評決 | 23:47 | comments (x) | trackback (x) |
2018,11,06, Tuesday
こんにちは、ギャルビン宮本です。
『評決』の稽古も中盤に入り、各シーンを細かく作り始める段階になってきました。
キャストも各々、演出家のアドバイスをもとに自分の役を模索している模様。
僕も負けてはいられません。
というわけで、
ギャルビン役のための弁護士修行の一環、
『出演者に尋問!』第2回目、いってみましょう♪
メアリー・ルーニー看護婦役の高山佳音里さん、出廷してください。
ギャルビン宮本
「かおちゃん(※高山さんのこと)との共演は、『隣で浮気?』『汚れた手』以来だね。コメディ、硬派なサルトルの芝居の後、今回の印象は?」
メアリー高山
「充さんがスーツでカッコいいです!!!(ニンマリ笑う)」
ギャルビン宮本
「…いや、無理して僕を褒めなくていいから。作品や稽古の印象は?」
メアリー高山
「私も、充さんと同じく、裁判物は舞台では今回が初めてで…吹替えの仕事だと、法廷シーンが出てくるのって結構ありますよね。でも、舞台だとなかなか機会がないですよね。
原田さんの演出は、私は今回で2回目なんですが、台詞の細かい部分にこだわりつつ、ダイナミックなシーンを目指してるバイタリティーがすごいです。特に法廷シーン。この作品の法廷シーンは本当に男の戦い…すごい緊迫感を感じます。私は法律関係の台詞は一切ないので、そこは気楽ですけど(笑)」
ギャルビン宮本
「かおちゃんの役=メアリー・ルーニー看護婦は医療関係者側だもんね。かおちゃんの看護婦役って珍しい気がするけど?」
メアリー高山
「あんまり看護されたくない、とか思ってます?」
ギャルビン宮本
「あ、いやいやいや…」
メアリー高山
「看護婦は何回か演じたことあるんですよ、これでも。でも今回は産科の看護婦さんで助産師の資格も持っている設定。看護婦の友人にリサーチしたりしてます。
しかも時代設定が40年前なので、今よりも女性の社会的立場が弱かったんじゃないかな、と。」
ギャルビン宮本
「そういえば、かおちゃんはさっき挙げた過去の僕との共演作でも、女性の社会進出を理想とする乱暴な…もとい、強い主婦の役や、過激派組織の女性党員とかを演じたけど、今回もそういう女性の強さ、を考えたりしてる?」
メアリー高山
「メアリーは自分の仕事に誇りを持っている強い女性だと思います。でも、やはり弱者の側であって、それは当時の男性社会の中だから、かもしれません。
職業への愛情や誇りが強いからこそ、追い込まれてしまう…そんなメアリーは重要なキーパーソンでもあるので……あ、えーと、ストーリーに関わるので、これ以降は黙秘します(笑)」
ギャルビン宮本
「そうだねえ…男性社会かぁ。今の日本だって、そういう所はまだまだあるのかも知れないねえ。
僕は大丈夫なのかしら…?」
メアリー高山
「は?」
ギャルビン宮本
「いや、自分で気づかないうちに、男性中心に物事を考えてやしないかと。」
メアリー高山
「いえいえいえ、充さんに限ってそれは無いです!!!『女性にジェントルな充さん』は、昴女優陣の共通認識ですからっ!!!」
ギャルビン宮本
「そう!?ほんとに??よかったぁ~、えへへへ…」
メアリー高山
「じゃ、ジェントルついでに、今度焼き肉奢ってくだ…」
ギャルビン宮本
「却下します!」
ブログ担当宮島
「記録します」
~~~~~
“尋問”というには今回も程遠いけれど、
ギャルビンが『女性の為に行動する弁護士』だということを、改めて再認識できた!
…かも。
よしっ!一流弁護士への道を、一歩進んだことにしとこっと。。
~つづく~
『評決』の稽古も中盤に入り、各シーンを細かく作り始める段階になってきました。
キャストも各々、演出家のアドバイスをもとに自分の役を模索している模様。
僕も負けてはいられません。
というわけで、
ギャルビン役のための弁護士修行の一環、
『出演者に尋問!』第2回目、いってみましょう♪
メアリー・ルーニー看護婦役の高山佳音里さん、出廷してください。
ギャルビン宮本
「かおちゃん(※高山さんのこと)との共演は、『隣で浮気?』『汚れた手』以来だね。コメディ、硬派なサルトルの芝居の後、今回の印象は?」
メアリー高山
「充さんがスーツでカッコいいです!!!(ニンマリ笑う)」
ギャルビン宮本
「…いや、無理して僕を褒めなくていいから。作品や稽古の印象は?」
メアリー高山
「私も、充さんと同じく、裁判物は舞台では今回が初めてで…吹替えの仕事だと、法廷シーンが出てくるのって結構ありますよね。でも、舞台だとなかなか機会がないですよね。
原田さんの演出は、私は今回で2回目なんですが、台詞の細かい部分にこだわりつつ、ダイナミックなシーンを目指してるバイタリティーがすごいです。特に法廷シーン。この作品の法廷シーンは本当に男の戦い…すごい緊迫感を感じます。私は法律関係の台詞は一切ないので、そこは気楽ですけど(笑)」
ギャルビン宮本
「かおちゃんの役=メアリー・ルーニー看護婦は医療関係者側だもんね。かおちゃんの看護婦役って珍しい気がするけど?」
メアリー高山
「あんまり看護されたくない、とか思ってます?」
ギャルビン宮本
「あ、いやいやいや…」
メアリー高山
「看護婦は何回か演じたことあるんですよ、これでも。でも今回は産科の看護婦さんで助産師の資格も持っている設定。看護婦の友人にリサーチしたりしてます。
しかも時代設定が40年前なので、今よりも女性の社会的立場が弱かったんじゃないかな、と。」
ギャルビン宮本
「そういえば、かおちゃんはさっき挙げた過去の僕との共演作でも、女性の社会進出を理想とする乱暴な…もとい、強い主婦の役や、過激派組織の女性党員とかを演じたけど、今回もそういう女性の強さ、を考えたりしてる?」
メアリー高山
「メアリーは自分の仕事に誇りを持っている強い女性だと思います。でも、やはり弱者の側であって、それは当時の男性社会の中だから、かもしれません。
職業への愛情や誇りが強いからこそ、追い込まれてしまう…そんなメアリーは重要なキーパーソンでもあるので……あ、えーと、ストーリーに関わるので、これ以降は黙秘します(笑)」
ギャルビン宮本
「そうだねえ…男性社会かぁ。今の日本だって、そういう所はまだまだあるのかも知れないねえ。
僕は大丈夫なのかしら…?」
メアリー高山
「は?」
ギャルビン宮本
「いや、自分で気づかないうちに、男性中心に物事を考えてやしないかと。」
メアリー高山
「いえいえいえ、充さんに限ってそれは無いです!!!『女性にジェントルな充さん』は、昴女優陣の共通認識ですからっ!!!」
ギャルビン宮本
「そう!?ほんとに??よかったぁ~、えへへへ…」
メアリー高山
「じゃ、ジェントルついでに、今度焼き肉奢ってくだ…」
ギャルビン宮本
「却下します!」
ブログ担当宮島
「記録します」
~~~~~
“尋問”というには今回も程遠いけれど、
ギャルビンが『女性の為に行動する弁護士』だということを、改めて再認識できた!
…かも。
よしっ!一流弁護士への道を、一歩進んだことにしとこっと。。
~つづく~
| 稽古場日記::評決 | 12:50 | comments (x) | trackback (x) |
2018,11,03, Saturday
昴ブログをご愛読の皆様、
たいへんお待たせ致しました、
『評決~The Verdict~』、
主人公フランク・ギャルビン弁護士役の宮本です。
舞台で“弁護士”を演じるのは僕自身初めてのことで、
稽古場では 慣れない法律用語や弁論術に四苦八苦の日々。
それを習得するには、普段から弁護士らしい思考と行動を 実践しながら学ぶ必要がある…
…というわけで前置きが長くなりましたが、
今回の『評決』ブログでは、私、駆け出し弁護士ギャルビン宮本が、
出演者一人一人を“尋問する”という形式で紹介していこうと思います。
では さっそく一人目を召喚しましょう。
レクスフォード・タウラー医師役の永井誠くん、出廷してください。
ギャルビン宮本
「永井くんとは『ヴェニスの商人』以来の共演ですね。
あの作品も一種の法廷劇でしたが、今回の『評決』にはどんな思いがありますか?」
タウラー永井
「確かに『ヴェニス』にも法廷シーンはありましたけど、それ以前に“シェイクスピア劇、古典劇”という感じが。一方、今回の『評決』は、アメリカの現代劇。ちょっとは想像しやすいと言うか身近な気がするというか…。
何より「映画(1982年)が有名」というのが頭にあって。…って、公開当時まだ子供でしたから観ていませんでしたけど。
宮本さんは学生時代ですよね、好きな映画だったそうで。
実は、今年の秋公演が『評決』と発表され、すぐ原作小説を一気読みして……「主人公のギャルビンは、宮本さんだよなぁ」と思ったんです。年齢や風貌からではなく、俳優としてのキャリアからでもなく、ただただ“性格”から。
“正義感が強く”、“程良く遊び好き”、そして何より“ロマンチスト=理想家”。。ギャルビンそのものだなぁ、と。
劇団内でも異論は無いと思いますよ、ことに“程良く遊び好き”に関しては(笑)
“正義感が強い、理想家”…これについては、僕のよく知るところですが…、あんまり言うと 先輩を持ち上げてるみたいなので割愛します。
一言だけ宮本さんファンの皆様に申すとすれば、「甘い笑顔のヤサ男、だけでは決してないゾ」ってことです。
そんな宮本さんが果たしてギャルビン役に決まり、幸運にも僕も役を得て、改めてキャストを見渡すと…
宮本ギャルビンを支えるが如く、諸先輩方が適所で囲んでいる。。
後輩の僕は、支える力は無いまでも、宮本さんのギャルビンを“信じてぶつかる”ことは、誰にも増して出来る気がしているんです。胸を借りてぶつかりますよ!
自分の役=タウラー医師に関しては、これはもうね、『ブラック・ジャック』から得た知識を活かす時がついに来たな、と(笑)
手塚治虫の熱烈なファンとして同じ穴のムジナの宮本さんには、僕の昂る思い(※昴ではない)をお分かりいただけるでしょう。
作品全体の魅力や、僕個人は久々にお世話なる原田さんの演出の見どころ等についても、まだまだ語りたいところですが……長くなりますのでこのくらいで。。」
ギャルビン宮本
「…いや、もう充分長いよ、永井。でもありがとう、僕の演じるギャルビンに期待を寄せてくれて。
お互いぶつかり合って、良い芝居にしよう!
ところで…
前々から、機会があれば
一度君に、じっくり聞きたいと思ってたんだけどさぁ…
永井って、
なんで未だに独り者なの??」
タウラー永井
「……………黙秘します。」
~~~~~
ウ~ム、
人は自分の喋りたいことについてはいくらでも喋るけど、都合の悪いことには黙る…と。
“尋問”って、意外と難しいなぁ…
一流弁護士への道、遥かなり。。
~つづく~
たいへんお待たせ致しました、
『評決~The Verdict~』、
主人公フランク・ギャルビン弁護士役の宮本です。
舞台で“弁護士”を演じるのは僕自身初めてのことで、
稽古場では 慣れない法律用語や弁論術に四苦八苦の日々。
それを習得するには、普段から弁護士らしい思考と行動を 実践しながら学ぶ必要がある…
…というわけで前置きが長くなりましたが、
今回の『評決』ブログでは、私、駆け出し弁護士ギャルビン宮本が、
出演者一人一人を“尋問する”という形式で紹介していこうと思います。
では さっそく一人目を召喚しましょう。
レクスフォード・タウラー医師役の永井誠くん、出廷してください。
ギャルビン宮本
「永井くんとは『ヴェニスの商人』以来の共演ですね。
あの作品も一種の法廷劇でしたが、今回の『評決』にはどんな思いがありますか?」
タウラー永井
「確かに『ヴェニス』にも法廷シーンはありましたけど、それ以前に“シェイクスピア劇、古典劇”という感じが。一方、今回の『評決』は、アメリカの現代劇。ちょっとは想像しやすいと言うか身近な気がするというか…。
何より「映画(1982年)が有名」というのが頭にあって。…って、公開当時まだ子供でしたから観ていませんでしたけど。
宮本さんは学生時代ですよね、好きな映画だったそうで。
実は、今年の秋公演が『評決』と発表され、すぐ原作小説を一気読みして……「主人公のギャルビンは、宮本さんだよなぁ」と思ったんです。年齢や風貌からではなく、俳優としてのキャリアからでもなく、ただただ“性格”から。
“正義感が強く”、“程良く遊び好き”、そして何より“ロマンチスト=理想家”。。ギャルビンそのものだなぁ、と。
劇団内でも異論は無いと思いますよ、ことに“程良く遊び好き”に関しては(笑)
“正義感が強い、理想家”…これについては、僕のよく知るところですが…、あんまり言うと 先輩を持ち上げてるみたいなので割愛します。
一言だけ宮本さんファンの皆様に申すとすれば、「甘い笑顔のヤサ男、だけでは決してないゾ」ってことです。
そんな宮本さんが果たしてギャルビン役に決まり、幸運にも僕も役を得て、改めてキャストを見渡すと…
宮本ギャルビンを支えるが如く、諸先輩方が適所で囲んでいる。。
後輩の僕は、支える力は無いまでも、宮本さんのギャルビンを“信じてぶつかる”ことは、誰にも増して出来る気がしているんです。胸を借りてぶつかりますよ!
自分の役=タウラー医師に関しては、これはもうね、『ブラック・ジャック』から得た知識を活かす時がついに来たな、と(笑)
手塚治虫の熱烈なファンとして同じ穴のムジナの宮本さんには、僕の昂る思い(※昴ではない)をお分かりいただけるでしょう。
作品全体の魅力や、僕個人は久々にお世話なる原田さんの演出の見どころ等についても、まだまだ語りたいところですが……長くなりますのでこのくらいで。。」
ギャルビン宮本
「…いや、もう充分長いよ、永井。でもありがとう、僕の演じるギャルビンに期待を寄せてくれて。
お互いぶつかり合って、良い芝居にしよう!
ところで…
前々から、機会があれば
一度君に、じっくり聞きたいと思ってたんだけどさぁ…
永井って、
なんで未だに独り者なの??」
タウラー永井
「……………黙秘します。」
~~~~~
ウ~ム、
人は自分の喋りたいことについてはいくらでも喋るけど、都合の悪いことには黙る…と。
“尋問”って、意外と難しいなぁ…
一流弁護士への道、遥かなり。。
~つづく~
| 稽古場日記::評決 | 00:57 | comments (x) | trackback (x) |
2018,10,20, Saturday
劇団昴公演『評決 The Verdict』、チケット前売りが始まりました。
連日、沢山のご予約をいただき、本当に有難うございます!
おかげさまで…
12/1(土) 14時
12/1(土) 19時
12/2(日) 14時
以上、3つの回が完売致しました。
その他の回も、徐々に残席が少なくなって来ております。
チケットのご予約は、どうぞお早めにお願い致します。
ここで、私事で大変恐縮なのですが…
今回のblog担当、ワタクシ宮島は、目下、外部出演の音楽劇『ヴェニスの商人』の
本番を間近に控えておりまして、blogの更新が滞っておりますことをお詫び致します。
16世紀イタリアの法廷劇が終わり次第、こちら、20世紀アメリカの法廷劇に
戻って参ります。blogの更新は、もう少々お待ち下さいませ。
と、言うわけで、次回予告!
どうぞお楽しみに!!
連日、沢山のご予約をいただき、本当に有難うございます!
おかげさまで…
12/1(土) 14時
12/1(土) 19時
12/2(日) 14時
以上、3つの回が完売致しました。
その他の回も、徐々に残席が少なくなって来ております。
チケットのご予約は、どうぞお早めにお願い致します。
ここで、私事で大変恐縮なのですが…
今回のblog担当、ワタクシ宮島は、目下、外部出演の音楽劇『ヴェニスの商人』の
本番を間近に控えておりまして、blogの更新が滞っておりますことをお詫び致します。
16世紀イタリアの法廷劇が終わり次第、こちら、20世紀アメリカの法廷劇に
戻って参ります。blogの更新は、もう少々お待ち下さいませ。
と、言うわけで、次回予告!
どうぞお楽しみに!!
| 稽古場日記::評決 | 00:39 | comments (x) | trackback (x) |
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