『ボストン!』

メアリー・ルーニー役の高山佳音里(こうやま かおり)です。

産科の看護婦さんです。 私が演じるメアリーは、あちこちでフルネームが繰り返されるキーパーソン的な役の一つです。
そのメアリーは、「ボストンに昔から憧れていた…」という会話が劇中にあります。
そう、「評決」の舞台はマサチューセッツ州ボストン!
今日は、
『ボストンってどんなとこ?』
というテーマでお届けしたいと思います。

行ったことないのでガイドブックで勉強…。
ボストンは、アメリカで最も古い歴史を誇る都市の一つで、1630年イギリスから移住してきたピューリタン(清教徒)達が作ったコロニーから発展した都湾岸町です。
ちなみに、原田さんが初めて昴で演出した作品、アーサー・ミラー作「クルーシブル〜るつぼ」はボストンからほど近い
セイラムという村で実際にあった魔女裁判を描いた作品でした。

「ボストン」という名前は7世紀に僧侶Botolph(ボトルフ)がその地に僧院を建てたことから、
Botolph's town(ボトルフの町)と呼ばれるようになったとのこと。
Bo…s…to…n。
歴史と芸術と学問とスポーツの街、ボストン。
市内には沢山の見どころがあります(いや、私はまだ行ったことないですが…)
宮本さん演じるギャルビンが、平林君演じるユージーンとバーで話すシーンに「ビーコン・ヒル」という地名が出てきます。
ここは有名人も多く住むボストンきっての高級住宅街。映画のロケにも使われ、絵葉書にもなっている、煉瓦造と
石畳のロマンチックなエーコン通りが特に有名だそうです。

ちなみに、このバー(ミーハンズ・バーという名前)はアイリッシュ・バー。
主役ギャルビン、そしてユージーンはアイリッシュ系アメリカ人。
ボストン市内にはカトリックのアイルランド人が多く住んでいるそうです。
1840年代後半に、じゃがいも飢饉でアイルランドから多くの移民がアメリカに渡ってきたので、
二人の先祖もそうなのかもしれません。


ユージーン役の平林君(左)とギャルビン役の宮本さん

ボストンは昔から貿易港で、アメリカ独立へのきっかけを作ったと言われる「ボストン茶会事件」の現場には
その博物館があり、実際に船上からお茶の箱を海に投げ入れる体験ができるらしいです。 
金子さん演じるモー・カッツは、劇中、アールグレイを好んで飲んでいます。
もしかして、その設定にはこういう歴史が絡んでるのでは? と勝手に深読みしてみたり…


役のために昨日髪を切った私、メアリー・ルーニー役の高山とモー・カッツ役の金子さん。
港町なだけに、シーフードの宝庫でロブスターやカキ、クラムチャウダーが名物だそうです。

そしてボストン出身の歴史上の有名人といえば、ジョン・F・ケネディ。
ケネディはボストン郊外で生まれ、生家がそのままの姿で残されてます。 
また、市内にはフリーダムトレイルという観光ルートを辿っていくとアメリカ建国の歴史を満喫できるツアーが人気だそうです。

ボストンには有名なハーバード大学と、マサチューセッツ工科大学があります。
劇中でもハーバード大学の名前、チラッと出てきます。
我らがギャルビンは、ボストンカレッジ卒業。こちらはボストンで一番古い私立名門校、とても優秀な大学を出ているエリートですね。

そして芸術面も充実。
かのボストン美術館には絵画だけでなく博物館並に世界各国の様々な展示物があり、1日では回りきれない全米でも
トップクラスの美術館。沢山の日本の作品や美術品も集められていて、現在、東京都美術館に日本の品々が里帰り展示で
来ていて話題になっています。
また、あの小澤征爾さんが音楽監督を務めていたボストン交響楽団も有名。
スポーツでは、なんと言っても、ボストン・レッドソックス!その本拠地フェンウェイパークは全米最古の球場で、
そびえ立つグリーンモンスターと呼ばれる壁、皆さんもテレビで見たことあるのでは?
実は、宮本さんは「生まれ変わったら野球選手になりたい!」と言っている大の野球好き。
今回、宮本さんに「大リーグだとどこが一番好きですか?」と聞いてみたところ…
何と、忖度なしで「ボストン・レッドソックス!」という答えでびっくり。
怪我をして赤いチームソックスをさらに血染めにしながら投げ続けたという伝説を持つカート・シリング投手の頃の
レッドソックスが特に好きだそうです。


さて、メアリー・ルーニーは、NYマンハッタンからボストンに移り住んだ設定ですが、ニューヨークとボストンは飛行機で1時間半位だそうです。日帰りも可能ですね…。


こうしてみるとボストンって環境もよくて本当に素敵な街で、メアリーが憧れていたというのも頷けます。
私もいつか行ってみたい!と思いました。
私が参考にしたのはこのガイドブック。海外旅行の時はいつもこれを愛用してます。
いつかボストンに行くときには持っていきます。


ちなみに私、以前「プラクティス〜ボストン弁護士ファイル」という法廷ドラマの吹替を何年かやっていました。
(ララ・フリン・ボイル演じる検事、ヘレン・ギャンブル役でした)
冬場のシーンになると雪が積もって、登場人物達が厚手のコートや手袋を着用していて、かなり寒そう…
と思ってたら… 「評決」も冬場の設定でした…。
ですので衣裳はセーターやコートや手袋やショール…
本番では、日本の今の気候は忘れて、皆さんを冬のボストンにお連れします!乞うご期待!

※キャストの写真は撮影時のみマスクを外しております。
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