名も無き…
連日たくさんの御来場ありがとうございます。

今回、わたくし三輪学は『騎士』という役で出演させていただいております。

シェークスピア作品では『騎士』や『召使』のような

戯曲上に名前の出てこない登場人物がけっこう出てきます。

そんなキャラクターたちに、我々俳優は自分で名前を付けたり、

どんな人物で、どんな生活をしていて、どんな立場で…などと

演ずる上で必要な背景を作り、舞台に上がります。

これがいわゆる『役作り』というやつで、

「そんなこと考えてもお客さんにはわからないよ」

という天邪鬼な思いと戦いながら、

「そのほうが絶対いい演技になるはずだ!」

と、日々役作りに挑んでいくわけです。

あ、いや、天邪鬼と戦っているのは私だけかもしれませんが(笑)


そんな名も無き登場人物と同じく、

名も無きモノたちが舞台に登場しています。

その一つが小道具と呼ばれるもの。

小道具には専門の業者さんからレンタルするもの、

製作していただき買い取るものなどがありますが、

我々劇団のメンバーが自分の手で作るものもあります。

さかのぼって劇場入りする前の稽古場の様子です。



今年度より入団した新人たちが小道具を製作しています。

それぞれの小道具にも、年代や地域などに合わせて、

材質・形、そしていかにも使いこんだような風合いなど、

『舞台上に存在する必然』が必要になります。

これも立派な役作りであり、

劇団での俳優修業のひとつでもあると思っています。

自分のこだわりを込めた小道具が、舞台の本番に登場していると、

けっこううれしかったりするものです。

あ、いや、それも私だけかもしれませんが…(笑)

そんな劇団員力作の小道具も出演しているリア王も残すところあと3回。

13日は完売しておりますが、

12日、14日はまだ残席がありますので、是非御来場ください!

尚、残席状況・当日券の有無などは変動がありますので、

直接お電話にてお問合せください。

03-6907-9220

| 稽古場日記::リア王 | 22:55 | comments (x) | trackback (x) |
ライブ!
劇団昴『リア王』ついに幕が開きました!

初日、二日目とお足元の悪い中、

沢山の御来場ありがとうございました。

芝居の完成に向け、日々稽古を重ねるのは当たり前のことですが、

本当の完成は劇場にてお客様のみなさまと

物語を共有することで迎えられるものです。

そして、ライブである演劇はその日その日のお客様と、

キャスト・スタッフ全員の呼吸で色々と変化する楽しみがあります。

今回、劇中の音楽も作曲家の上田さんの生演奏となっています。

こちらもライブならでは『演劇の醍醐味』を最大限に楽しむための

生演奏となっていますのでご注目ください。


そんなリア王、本日は終演後にポスト・ショー・トークが行われました。

芝居の完成に向けての稽古中の裏話、

そして劇場に入って、お客様と共に作り上げた本番での裏話などが、

演出家、出演者から語られました。

ポスト・ショー・トークは12日(木)の終演後にも開催されますので、

すでに御来場いただいた方もまたこの二日間と違う『リア王』を体感した後、

ご参加してみてはいかがでしょう?

今後の公演の残席状況は以下のようになっています。

9日(月)19:00×完売
10日(火)14:00○残席あり
11日(水)14:00○残席あり
12日(木)14:00○残席あり【ポスト・ショー・トーク開催】
13日(金)19:00×完売
14日(土)14:00△残席僅か

まだまだ始まったばかりのリア王、皆様の御来場をお待ちしております!


| 稽古場日記::リア王 | 23:46 | comments (x) | trackback (x) |
ポスト・ショー・トーク
稽古場では通し稽古に向けての抜き稽古が進んでおります。



稽古の進め方には色々な形がありますが、

我々劇団昴でよくとられる手法は、戯曲をいくつかのシーンに分割し

その一つ一つをまず作り込む『抜き稽古』を進める形です。

さらにそれらの細かいシーンをある程度通して稽古を進め、

最終的に全編を通して行われる『通し稽古』に発展していきます。

今回の『リア王』では戯曲がすでにシーンわけされているので、

それに合わせて抜き稽古を進めています。

各シーンで作り込んだパーツがだんだん組み上がり、

『リア王』全体が姿を現していく稽古場ならではのドラマチックなプロセスです。


皆様には、その後誕生した『リア王』を劇場にてご覧いただくわけですが、

6月8日(日)、12日(木)の二日間は、終演後に『ポスト・ショー・トーク』が行われます。

こちらはいわゆるアフタートークイベントで、

演出家や出演者の意外な話や、ここだけの話が飛び出したりいたしますので、

こちらで『誕生のプロセス』が明かされることがあるかもしれません。

ポスト・ショー・トークは『リア王』のチケットをお持ちの方はどなた様でもご参加いただけます。

ポスト・ショウ・トークのみだけご覧になりたい方でも、本公演の半券ご提示でご入場頂けます。
※その他ご不明な点は劇団事務所にお問合せください。

各回のメンバーは以下の通りです。

6月8日(日)終演後、準備出来次第開始(イベントは30分ほどを予定)

演出・菊池准
金子由之
一柳みる
林佳代子
槙乃萌美

進行
江﨑泰介/町屋圭祐


6月12日(木)終演後、準備出来次第開始(イベントは30分ほどを予定)

演出・菊池准
金子由之
牛山茂
水野龍司
永井誠
中西陽介

進行
奥田隆仁/三輪学

※出演者は都合により変更になる場合がございます。
 あらかじめご容赦ください。
 変更がある場合は、Twitterなどでお知らせさせていただきます。


リア王本編とあわせて、ポスト・ショー・トークもどうぞお楽しみに!

| 稽古場日記::リア王 | 15:36 | comments (x) | trackback (x) |
大切!
さて、テーブルを囲んでの読み合わせも終了して、
いよいよ台本を手放しての稽古に突入いたします。

手放したからと言って、お役御免というわけではなく、
引き続き我々俳優にとってとても大事な台本。

この台本の扱い方は俳優によって様々です。



リーガン役の林佳代子先輩は、
カバーをかけてお使いです。
お気に入りのシールなどでデコレーション。
大切さ具合がビンビン伝わってきます。



今回劇団本公演デビューの矢﨑和哉くん。
各シーン毎にラベルシールを貼り、
「あそこのシーンなんだけど…」などと突然先輩に声をかけられても
さっと開けます。
若手らしく気合いじゅうぶんであります。



エドガー役の中西陽介先輩は、
付箋紙を貼るパターンです。
汚いから恥ずかしいよ~とのことで
こんな写真のポーズですが、
中西先輩は、移動中も手に持ち
時間さえあれば台本を開いているので、
本番の頃には台本がボロボロになってしまうんですよ。
これも愛するが故の結果と言えましょう。

その他の出演者の台本もご紹介したいところではありますが、
今日はこの辺で。

あそうそう、台本の書き込みにも色々なこだわりが俳優にはあるのですが、
それはまたの機会に。

それこそ役者の秘密満載なので、
見せてもらうのは難しいかなぁ…

三輪学
https://twitter.com/miwa_manabu

| 稽古場日記::リア王 | 00:21 | comments (x) | trackback (x) |
『リア王』始動!
劇団昴公演『リア王』の稽古がはじまりました。
まずはキャスト・スタッフが揃っての顔合わせ、
そして本読みが行われました。



いくつもの作品で、この初日顔合わせを経験してきましたが、
毎回毎回変わらず緊張いたします。
緊張と言いますか、身が引き締まるといいますか…。



キャスト・スタッフ個人で用意してきたもの、
そしてこれから作り上げていくもの、
色々な思いが今日から本番に向けてひとつになっていく、まさにスタートです。

こちらのブログで出演者がその模様をお伝えしていきます。

本番までよろしくお願いいたします!

三輪
| 稽古場日記::リア王 | 00:18 | comments (x) | trackback (x) |
キャスト紹介リレー『ホントの事を言わせてください』その13 三輪学
お芝居の舞台となっているオリエントミート株式会社の
工場長代理、坂口明役をやらせていただいております三輪学です。

北川さんから素敵な紹介をいただき、
正直私のことは忘れられてリレーに入れないんじゃないかと
思っておりましたのでホッとしております(笑)

ということで、このキャストリレーもいよいよ大詰めでございます。
キャストリレーが大詰めということは、いよいよ本番間近ということでもございます。

そんな稽古場から私がご紹介するのは、
オリエントミート常務・営業部長 服部肇役の遠藤純一先輩です。

遠藤さんは地方公演の移動中、お目当ての駅弁を探して
駅構内を彷徨い歩くほどの食いしん坊。はい、見た目を裏切りません。
ゴレンジャーだったら絶対カレー大好き黄レンジャーです。確定です。

実際の遠藤さんもカレー大好きだったりします。
まぁ、カレーが嫌いっていう人も少ないとは思いますが、
遠藤さんのカレーへのこだわりはなかなかのものです。

まだ私が劇団に入って日が浅い頃、
遠藤さんに連れられて一緒にカレーを食べたことがあります。
そのときに、
「三輪には○○の○○カレーも食わせてやりたいんだけど、お店が移転してしまってなぁ」
などとカレーについて熱く語っていただいたのを覚えています。

場所は三百人劇場近くの喫茶店、フェニックスでした。
遠藤さん大盛りのカツカレー。私は名物チーズカレー。
劇団が千石を離れてからはだいぶ足が遠のいてしまっています。
久しぶりに食べたいなぁ。フェニックスのカレー。
ちょっと小腹がすいたので即席麺のカレー南蛮でも食べることにします。



さて話は変わりますが、我々俳優は、同じシーンに出演して、
お互いにセリフを交わす役柄の場合、『絡みがある』という表現をよくつかいます。

たとえば、ひとつの作品に共演していても、お互い違うシーンしか出ていない時なんかは
「今回は絡みがないねぇ」なんて言ったりするわけです。

遠藤さんとの『絡み』は劇団昴での『夏の夜の夢』があります。
『スタア』は共演こそしておりますが、
どちらかというと『絡みがほとんどない』共演でした。

思い出深い『絡み』は昴以外の公演で共演させていただいた
東京 BLOODY FOOL公演『だてうはゆっくりと砂をはむのだ』という作品です。
2007年の作品です。なんとこの時に遠藤さんと兄弟の役をやらせていただいたんです。



見事な凸凹コンビです。



あ、黄色いTシャツきてますね。さすが黄レンジャー。

黄レンジャーの兄貴は今も昔もとっても後輩の面倒見がいいんです。
当時大変お世話になりました。

いまだに私のこともいろいろ気にかけてくださったり、
2007年からこの6年間で増えた沢山の後輩たちにも気を配る大きな先輩です。

そんな遠藤さんと今回久々の『絡み』があります。
そんなに長いシーンではありませんが、毎回新鮮に楽しませていただいてます。



おや、2007年の写真に比べるとお互い色々さらに大きくなっているような…(笑)
お互いカレーの食べ過ぎには注意です。

演技に関しても以前より大きくなった素敵な『絡み』をお見せできるかと思いますよ。
そして畑澤・黒岩コンビ作品には欠かせない
遠藤さんの私以外の出演者との『絡み』にもどうぞご期待下さい!

三輪学

| 稽古場日記::本当のことを言ってください | 17:27 | comments (x) | trackback (x) |
キャスト紹介リレー『ホントの事を言わせてください』その12 北川勝博
「三輪 学という男」

私は普段彼の事を「ミワ」と愛情を込めて呼び捨てで呼んでいる。

だって劇団の後輩だから。

それもかなりの。

私は家庭の事情で五年程名古屋に在住し

劇団公演は今年久々に復帰した。

そんな事情もあり

正直「ミワ」との接点もあまりなく

私の知る彼の情報は

かなり凄腕のITボーイであるという事くらい。

そんな「ミワ」と今年は三作続けての舞台共演である。


6月 劇団昴公演『汚れた手』

今までの「ミワ」に対する無知を埋めるが如く「ミワ」の情報を取得している。

人に言えない事まで・・・

三作 ほぼ半年芝居を通して関わると「ミワ」の演劇人としての良さも穴も見えてくる。


9月 公益財団法人サントリー芸術財団 
トム・ストッパード×アンドレ・プレヴィン 『良い子にご褒美』俳優とオーケストラのための作品
〈写真提供 サントリー芸術財団〉


しかし今回は「ミワ」の良さが炸裂し

我がオリエントミート社の工場長代理 坂口役をのびのびと演じている。

今後も期待してるぜ! ミワ君よ!


社長 東篤志こと北川勝博


| 稽古場日記::本当のことを言ってください | 14:49 | comments (x) | trackback (x) |
こだわりこどうぐ
スタッフ参加の三輪です。

7月10日のブログで『親の顔が見たい』の

『時間』について書かせていただきましたが、

今回は『小道具』の隠された(?)事実を

公開したいと思います。


『時間』の記事で

リアルタイムに時間が進行しているということを書きましたが、

とある小道具に関しても、非常にリアルに扱われています。

それは『お茶』。

まだ観劇されてない方もいらっしゃると思いますので、

具体的のにどこでどう使われるのかは伏せておきますが、

『親の顔が見たい』では舞台に温かいお茶が登場します。


このような飲みものだったり、

お芝居によっては食べ物だったり、

その他の小道具でも、

1回の本番で使用すると次回使えなくなってしまって、

毎公演用意しなければいけない小道具は

『消えもの』と総称されます。

お茶も『消えもの』なので、

毎公演用意するわけです。


通常、役者が小道具を持って舞台に上がる場合は

我々スタッフが事前に用意しておいた道具を役者に手渡して

舞台に登場することが多いのですが、

この『親の顔が見たい』では

お茶を入れて持ってくる戸田先生役の落合るみさんが

実際に舞台裏でお茶を入れています。

さすがに本番中の写真は撮れないので、

リハーサルの時にお願いして写真を撮らせていただきました。




私は2年前からスタッフで参加していますが、

私がスタッフをやっていなかった初演からの

役者本人のこだわりです。

リアルタイムに進行するお芝居だからこそ、

少しでもリアルな時間軸に近づけようという

芝居にかける情熱なのであります。


そうそう、熱といえば出てくるお茶は温かいお茶です。

夏の巡演ですし、冷たい麦茶にでも差し替えたほうが

人間的には涼しくてよろしいかもしれませんが、

舞台の上の季節は冬。

役者的には温かいお茶でなくてはやはりいけません。

夏の舞台にゆらりと上がる真冬のお茶の湯気…

これも実はお芝居の見所でもあります(笑)

| 地方公演::親の顔が見たい | 15:39 | comments (x) | trackback (x) |
時間
今回巡演に参加させていただいてます三輪学です。

劇団の俳優からは私と、

江﨑泰介がスタッフとして参加させていただいております。

写真はその江﨑くんが舞台セットの時計の時刻を合わせているところです。



毎公演毎公演、江﨑くんが開演時間に合わせて

時間を計算して時刻を調整しています。

何を計算しているかと申しますと、

開演時間にちょうどこの時計が

7時ちょっと前になるように逆算しているのです。

お芝居が始まると、

午後7時に学校に集まるようにと伝えられた

『親』たちが一人、また一人と舞台上に現れます。

そこから時計の進み1分1秒と

まったく同じスピードでお芝居は進行していくのです。

そのための大切な時間合わせです。

開場した後ではもう時計の針は動かせませんからね。

会員の皆さんが客席に入り、席に座り、

開演を待つ間も時計はすでに動いているわけです。

そう、皆さんも舞台上の登場人物たちと

まったく同じ1分1秒を体感しているのです。

これがこの『親の顔が見たい』というお芝居の

見所のひとつだと私は思っています。

お芝居によっては、シーンの切り替えで

時間や日にちが進んだり戻ったり、

同じ10分でもお芝居の中では

それが数時間の出来事であったり…

演劇にはさまざまな時間の流れ方があります。

この『親の顔が見たい』では是非

《リアルタイムで進行する》

演劇をお楽いただけたらと思っています。

| 地方公演::親の顔が見たい | 21:06 | comments (x) | trackback (x) |
新作動画できました!
これをみれば『汚れた手』が数倍おもしろくなる?!

サルでも手にトルようにわかる
ジャン=ポール・サルトル


想像以上に好評だった『おしえて!イッパツ先生!』に引き続き、
またもや先輩の美声を無駄遣いしてみました。



YouTube版直リンクはこちら

ニコニコ動画さんにも同じ動画をアップしています。
こちらでもコメント機能などを使ってお楽しみください!
【ニコニコ動画】サルでも手にトルようにわかるジャン=ポール・サルトル
| 稽古場日記::汚れた手 | 16:59 | comments (x) | trackback (x) |

  
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